スタッフSの海外ネットサーフィン No.47
「Art Stage Singapore 2017」レポート

読者の皆様こんにちわ、年明け早々に記録的寒波が日本を席巻する中、その期間を丸々亜熱帯気候のシンガポールで過ごしてまいりました、スタッフSこと新澤です。
毎回フェアレポートを書く際に出発時の天候への不満を文頭にしている自分ですが、今回もその例に漏れず悪天候下での出発となりました。救いは去年のように雪ではなかったことですが、年が明けて以来快晴続きだったにも拘わらず、移動当日の、しかも移動時間だけピンポイント(空港に着いたら止んでました)に雨が降られるとか最早自慢できる運の悪さではないでしょうか。
ともあれ、一旦交通機関に乗ってしまえば後はスムーズで、久方ぶりの成田空港で海外アートフェアでは毎回お世話になっているスタッフ兼作家の秋葉シスイさんと合流し、特にヤマもオチもなくシンガポールでの宿泊先に到着できました。前回のArt Stage Singapore 2016ではホテルが会場からも最寄駅からも遠いせいでフェア開始前と終了後に余計なストレスを溜める羽目になりましたが、今回はそれを教訓に、2014年のSingapore Art Fairの時に宿泊したチャイナタウンのホテルに宿泊。広さ的に言いたいことがないわけではありませんでしたが、値段がリーズナブルで近場に美味しい中華料理が多く、何より会場まで地下鉄1本で3駅というアクセスの良さに勝るものはありませんでした。
二日目。早朝に現地入りされた箔画家の野口琢郎さんとホテルのフロントで合流し、会場であるマリーナベイサンズへ。昨年と比べた際のアクセスの良さに感動しながらブースに辿り着くと、毎度お馴染みブース内を埋め尽くす木箱、木箱、木箱と木箱。今回も大型木彫を展示する葉栗剛さんと、お弟子の長崎美希さんは翌日合流の為、この日は取り合えず大型作品は木箱から取り出して置いておくに留めて平面作品のみを展示しておき、夕方に現地入りされた葉栗さん、長崎さんと合流後、去年も度々通ったマリーナベイサンズ内の中華レストランチェーン・ディンタイフォンで夕食を食べて終わりとなりました。
公開初日、朝ホテルで助っ人として参加していただいた柳正彦さんとも合流して会場へ向かい、ブースの最終仕上げに。葉栗さんの新大作である《男気》(KABUKI)の設営は、通りすがった顔見知りの配送会社スタッフの方々にも手伝っていただいたおかげであっさり完了。カッティングシールではなくアクリル板を使った画廊ロゴと作家名の看板も取り付けが完了したときの忘れものブース、今回は以下の様になりました:
(撮影:野口琢郎)
今回のブース配置はかなり奥まった部分でしたが、会場全体が見回りやすいレイアウトになっていたため、また飲食スペースがすぐ近くにあったために人の入りは少なくなっても途切れることはありませんでした。
ブース全景。
今回はブースの中央に凹型のストレージスペースを設置し、その外側の壁に立体作品をまとめました。
(撮影:野口琢郎)
葉栗剛の新大作《男気》(KABUKI)
ライトの位置より前に出てしまったので逆光気味ですが、そのサイズとダイナミックなポーズで来場者の注目を集めていました。同じポーズを取って撮影している方々も多かったです。

前回多くのリクエストをいただいていた葉栗さんの小品「赤鬼」「青鬼」、予想通りの大人気でした。
(撮影:野口琢郎)
反対側に《男気》(KABUKI(小))(手前)と《かうらいや》(奥)
長崎美希の「ああちゃんシリーズ」
《フラフープああちゃん》と《鉄棒ああちゃん》は今フェアが初出品。
長崎美希
《フラフープああちゃん》
長崎美希
《鉄棒ああちゃん》
長崎美希
《ぐびっ、ぐびっ》
長崎美希
《おおきくなぁれ》
長崎美希
《ぺろ、ぺろ》
野口琢郎
"Remember me"(左)
"Landscape#39"(右)
ル・コルビュジエ
〈ユニテ〉より#11b(上)
〈ユニテ〉より#4(下)
磯崎新
"MOCA #3"(左)
"MOCA #1"(右)
安藤忠雄
《光の教会》
《住吉の長屋》
クリスト
"Wrapped Vespa, Project, 1963-64"
"Wrapped Bottle and Cans, Project"
秋葉シスイ
《次の嵐を用意している》(24)(右)
《次の嵐を用意している》(14)(左上)
《次の嵐を用意している》(8)(左下)
浮田要三
《チラシ》
関根伸夫
《空相-皮膚4》
ハ・ミョンウン
"BRUSH TREE #1"(上)
"BRUSH TREE #3"(下)
何処のアートフェアも元気がないといわれる昨今ですが、御多分に漏れず、今回のフェアも全体としてはあまり捗々しくなかったようです。出展画廊数自体が減少しており、裏手のストレージもやや閑散とした印象を受けました。人の入りもVIPプレビュー、一般公開初日共にそれなりにあったものの、人がいる時といない時の差が激しく、また終了時間前の大分前に来場者が来なくなっていたように感じました。

葉栗さん(左)と柳さん(右)
(撮影:野口琢郎)
フェア会場入場口
(撮影:野口琢郎)
ブース前通路
(撮影:野口琢郎)
ですが、おかげさまでときの忘れものは昨年ほどではありませんでしたが、社長に笑顔で迎えてもらえたくらいの成果は達成することができました。三年連続、人気抜群の葉栗剛は出品した6点中4点と、日本にある2点が売約。スペースの都合で今回は凹型のストレージに隠れるように展示されていた定番の草間彌生は大判の物から次々と売約となりお持ち帰り。野口琢郎の大作は、昨年ART TAIPEIにいらっしゃった方が来場されて即決で購入。秋葉シスイの作品も会場と日本にある作品が売約となり、シンガポールでは初出品であるハ・ミョンウンの作品もフェア終了間際に売約となりました。反動と言いますか、去年は売れに売れた安藤忠雄は今年は1点のみの売約でしたが、相変わらず注目度は高く、ブース内に来場者を大勢引き込んでくれました。

なにやら深刻な顔で交渉中
(撮影:野口琢郎)
今回も大型作品が多数展示されていましたが、中でも度肝を抜かれた作品が、左の画像の奥に写っている草間の立体作品。
(撮影:野口琢郎)
今や世界的に有名な草間彌生の《南瓜》。ときの忘れものが出品した版画+コラージュの《南瓜》も即日売約となる人気ぶりでしたが、他の画廊でも版画は勿論、タブローや手乗りサイズの立体等が出品されていました。そんな中でOPERA GALLERYが展示していた"Pumpkin, small"(ブロンズ、2014年)、うちのクライアントにリクエストされて価格を聞いてみたのですが、何と165万USドル! シンガポールドルではありません、USドルです。約2億円! 以前亭主がこのブログで「1千万の絵を買えない者は1千万の絵を売ってはいけない」と書いていましたが、今更ながらにそれを実感させられました。(OPERA GALLERYは世界10ヶ国に13の画廊を展開する大画廊です)
人が来ないときは来ないのに、来るときは矢継ぎ早どころか同時に何組かのお客様がブースに来られる時もあったため、最後の二日はバタバタしていた記憶しかありません。ともあれ、売約となった平面作品はほぼ全てがお持ち帰りとなり、大作は海外への配送なので配送業者任せにすることができたお陰で、シンガポールでの滞在最終日は思うさま寝坊した後、ノンビリとオーチャード通りとナショナル・ギャラリーでブラブラと時間を過ごし、今回のフェア出張は終了となりました。
助っ人として参加していただいた柳正彦さんにはほんとに助けられました。ありがとうございます。
滞在最終日にナショナル・ギャラリー前から見たマリーナベイサンズ。
勿論の事、自分がやっている事である以上トラブルがないわけではありませんでしたが、以前のフェアで作品を購入していただいた方々にもご来場いただけたのみならず、葉栗剛の大作をご購入いただいたご夫妻にはご自宅(大豪邸でした)での夕食にまでご招待いただき、他にも天気は終日快晴(少なくとも自分が出歩いていた時は)、食事も美味い(毎日中華でしたが)、作品も売れたとあれば、文句の言いようもございません。

ホテル近くのチャイナタウン
(撮影:野口琢郎)

最後の晩餐、心置きなくいただきました
(撮影:野口琢郎)
来年も是非参加したいところですが、昨今の不況はシンガポールにも影響しており、来年のArt Stage Singaporeの開催も危ぶまれているとか。シンガポールはフェアの数自体はそれなりにあるのですが、Art Stage規模のものはそうはありません。ときの忘れもの作品は特にシンガポール圏で好評をいただいているので、フェア事務局には今後とも頑張っていただきたいものです。
次なる2017年の海外フェアは初参加となるニューヨークの Art on Paper ですが、こちらは未だにアワアワ言いながら準備にてんやわんやになっております。松下君と一緒に20年以上前に1日だけ訪れた地に向かいます。さてどうなることやら…
(しんざわ ゆう)
●本日の瑛九情報!
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画廊コレクションから瑛九の初期作品をご紹介します。
瑛九は若い頃の作品を自ら燃やしてしまった時期がありますが、これは幸運にもほぼ無傷で残されたスケッチ帖です。うち2点(頁)には自筆で Q.Ei/38 とサインがされています。

瑛九スケッチ帖
立正大学新聞臨時増刊「青年の読物特輯」
1938年
装幀原画他、全9ページ
彩色2頁、鉛筆画4頁、鉛筆書目次他3頁
うち2点に自筆鉛筆サインと年記、5点にスタンプ印あり
各24.5x17.5cm








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<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(2016年11月22日~2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。
「Art Stage Singapore 2017」レポート

読者の皆様こんにちわ、年明け早々に記録的寒波が日本を席巻する中、その期間を丸々亜熱帯気候のシンガポールで過ごしてまいりました、スタッフSこと新澤です。
毎回フェアレポートを書く際に出発時の天候への不満を文頭にしている自分ですが、今回もその例に漏れず悪天候下での出発となりました。救いは去年のように雪ではなかったことですが、年が明けて以来快晴続きだったにも拘わらず、移動当日の、しかも移動時間だけピンポイント(空港に着いたら止んでました)に雨が降られるとか最早自慢できる運の悪さではないでしょうか。
ともあれ、一旦交通機関に乗ってしまえば後はスムーズで、久方ぶりの成田空港で海外アートフェアでは毎回お世話になっているスタッフ兼作家の秋葉シスイさんと合流し、特にヤマもオチもなくシンガポールでの宿泊先に到着できました。前回のArt Stage Singapore 2016ではホテルが会場からも最寄駅からも遠いせいでフェア開始前と終了後に余計なストレスを溜める羽目になりましたが、今回はそれを教訓に、2014年のSingapore Art Fairの時に宿泊したチャイナタウンのホテルに宿泊。広さ的に言いたいことがないわけではありませんでしたが、値段がリーズナブルで近場に美味しい中華料理が多く、何より会場まで地下鉄1本で3駅というアクセスの良さに勝るものはありませんでした。
二日目。早朝に現地入りされた箔画家の野口琢郎さんとホテルのフロントで合流し、会場であるマリーナベイサンズへ。昨年と比べた際のアクセスの良さに感動しながらブースに辿り着くと、毎度お馴染みブース内を埋め尽くす木箱、木箱、木箱と木箱。今回も大型木彫を展示する葉栗剛さんと、お弟子の長崎美希さんは翌日合流の為、この日は取り合えず大型作品は木箱から取り出して置いておくに留めて平面作品のみを展示しておき、夕方に現地入りされた葉栗さん、長崎さんと合流後、去年も度々通ったマリーナベイサンズ内の中華レストランチェーン・ディンタイフォンで夕食を食べて終わりとなりました。
公開初日、朝ホテルで助っ人として参加していただいた柳正彦さんとも合流して会場へ向かい、ブースの最終仕上げに。葉栗さんの新大作である《男気》(KABUKI)の設営は、通りすがった顔見知りの配送会社スタッフの方々にも手伝っていただいたおかげであっさり完了。カッティングシールではなくアクリル板を使った画廊ロゴと作家名の看板も取り付けが完了したときの忘れものブース、今回は以下の様になりました:(撮影:野口琢郎)
今回のブース配置はかなり奥まった部分でしたが、会場全体が見回りやすいレイアウトになっていたため、また飲食スペースがすぐ近くにあったために人の入りは少なくなっても途切れることはありませんでした。
ブース全景。今回はブースの中央に凹型のストレージスペースを設置し、その外側の壁に立体作品をまとめました。
(撮影:野口琢郎)
葉栗剛の新大作《男気》(KABUKI)ライトの位置より前に出てしまったので逆光気味ですが、そのサイズとダイナミックなポーズで来場者の注目を集めていました。同じポーズを取って撮影している方々も多かったです。

前回多くのリクエストをいただいていた葉栗さんの小品「赤鬼」「青鬼」、予想通りの大人気でした。
(撮影:野口琢郎)
反対側に《男気》(KABUKI(小))(手前)と《かうらいや》(奥)
長崎美希の「ああちゃんシリーズ」《フラフープああちゃん》と《鉄棒ああちゃん》は今フェアが初出品。
長崎美希《フラフープああちゃん》
長崎美希《鉄棒ああちゃん》
長崎美希《ぐびっ、ぐびっ》
長崎美希《おおきくなぁれ》
長崎美希《ぺろ、ぺろ》
野口琢郎"Remember me"(左)
"Landscape#39"(右)
ル・コルビュジエ〈ユニテ〉より#11b(上)
〈ユニテ〉より#4(下)
磯崎新"MOCA #3"(左)
"MOCA #1"(右)
安藤忠雄《光の教会》
《住吉の長屋》
クリスト
"Wrapped Vespa, Project, 1963-64"
"Wrapped Bottle and Cans, Project"
秋葉シスイ《次の嵐を用意している》(24)(右)
《次の嵐を用意している》(14)(左上)
《次の嵐を用意している》(8)(左下)
浮田要三《チラシ》
関根伸夫
《空相-皮膚4》
ハ・ミョンウン"BRUSH TREE #1"(上)
"BRUSH TREE #3"(下)
何処のアートフェアも元気がないといわれる昨今ですが、御多分に漏れず、今回のフェアも全体としてはあまり捗々しくなかったようです。出展画廊数自体が減少しており、裏手のストレージもやや閑散とした印象を受けました。人の入りもVIPプレビュー、一般公開初日共にそれなりにあったものの、人がいる時といない時の差が激しく、また終了時間前の大分前に来場者が来なくなっていたように感じました。

葉栗さん(左)と柳さん(右)
(撮影:野口琢郎)
フェア会場入場口(撮影:野口琢郎)
ブース前通路(撮影:野口琢郎)
ですが、おかげさまでときの忘れものは昨年ほどではありませんでしたが、社長に笑顔で迎えてもらえたくらいの成果は達成することができました。三年連続、人気抜群の葉栗剛は出品した6点中4点と、日本にある2点が売約。スペースの都合で今回は凹型のストレージに隠れるように展示されていた定番の草間彌生は大判の物から次々と売約となりお持ち帰り。野口琢郎の大作は、昨年ART TAIPEIにいらっしゃった方が来場されて即決で購入。秋葉シスイの作品も会場と日本にある作品が売約となり、シンガポールでは初出品であるハ・ミョンウンの作品もフェア終了間際に売約となりました。反動と言いますか、去年は売れに売れた安藤忠雄は今年は1点のみの売約でしたが、相変わらず注目度は高く、ブース内に来場者を大勢引き込んでくれました。

なにやら深刻な顔で交渉中
(撮影:野口琢郎)
今回も大型作品が多数展示されていましたが、中でも度肝を抜かれた作品が、左の画像の奥に写っている草間の立体作品。(撮影:野口琢郎)
今や世界的に有名な草間彌生の《南瓜》。ときの忘れものが出品した版画+コラージュの《南瓜》も即日売約となる人気ぶりでしたが、他の画廊でも版画は勿論、タブローや手乗りサイズの立体等が出品されていました。そんな中でOPERA GALLERYが展示していた"Pumpkin, small"(ブロンズ、2014年)、うちのクライアントにリクエストされて価格を聞いてみたのですが、何と165万USドル! シンガポールドルではありません、USドルです。約2億円! 以前亭主がこのブログで「1千万の絵を買えない者は1千万の絵を売ってはいけない」と書いていましたが、今更ながらにそれを実感させられました。(OPERA GALLERYは世界10ヶ国に13の画廊を展開する大画廊です)
人が来ないときは来ないのに、来るときは矢継ぎ早どころか同時に何組かのお客様がブースに来られる時もあったため、最後の二日はバタバタしていた記憶しかありません。ともあれ、売約となった平面作品はほぼ全てがお持ち帰りとなり、大作は海外への配送なので配送業者任せにすることができたお陰で、シンガポールでの滞在最終日は思うさま寝坊した後、ノンビリとオーチャード通りとナショナル・ギャラリーでブラブラと時間を過ごし、今回のフェア出張は終了となりました。
助っ人として参加していただいた柳正彦さんにはほんとに助けられました。ありがとうございます。
滞在最終日にナショナル・ギャラリー前から見たマリーナベイサンズ。勿論の事、自分がやっている事である以上トラブルがないわけではありませんでしたが、以前のフェアで作品を購入していただいた方々にもご来場いただけたのみならず、葉栗剛の大作をご購入いただいたご夫妻にはご自宅(大豪邸でした)での夕食にまでご招待いただき、他にも天気は終日快晴(少なくとも自分が出歩いていた時は)、食事も美味い(毎日中華でしたが)、作品も売れたとあれば、文句の言いようもございません。

ホテル近くのチャイナタウン
(撮影:野口琢郎)

最後の晩餐、心置きなくいただきました
(撮影:野口琢郎)
来年も是非参加したいところですが、昨今の不況はシンガポールにも影響しており、来年のArt Stage Singaporeの開催も危ぶまれているとか。シンガポールはフェアの数自体はそれなりにあるのですが、Art Stage規模のものはそうはありません。ときの忘れもの作品は特にシンガポール圏で好評をいただいているので、フェア事務局には今後とも頑張っていただきたいものです。
次なる2017年の海外フェアは初参加となるニューヨークの Art on Paper ですが、こちらは未だにアワアワ言いながら準備にてんやわんやになっております。松下君と一緒に20年以上前に1日だけ訪れた地に向かいます。さてどうなることやら…
(しんざわ ゆう)
●本日の瑛九情報!
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画廊コレクションから瑛九の初期作品をご紹介します。
瑛九は若い頃の作品を自ら燃やしてしまった時期がありますが、これは幸運にもほぼ無傷で残されたスケッチ帖です。うち2点(頁)には自筆で Q.Ei/38 とサインがされています。

瑛九スケッチ帖 立正大学新聞臨時増刊「青年の読物特輯」
1938年
装幀原画他、全9ページ
彩色2頁、鉛筆画4頁、鉛筆書目次他3頁
うち2点に自筆鉛筆サインと年記、5点にスタンプ印あり
各24.5x17.5cm








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<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(2016年11月22日~2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。
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