スタッフSの海外ネットサーフィン 番外編「一日だけのジョナス・メカス展」
読者の皆様こんにちは。地震、雨、地震、雨と悪天候(?)が入れ代わり立ち代わり訪れる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。気付けば地元の桜が満開になっており、「え”、もう春!?」と困惑しております、スタッフSこと新澤です。
3月22日の井戸沼紀美さんのブログをお読みになった方はご存じでしょうが、某月某日、駐日リトアニア大使館から電話がありました。
「大使夫妻がそちらに伺いたいと言っているので、●日の夕方を予約したい」
ときの忘れものは確かにコロナウイルス対策で現在で予約制をとっておりますが、まさか大使ご夫妻が、とスタッフ一同絶句。
リトアニアとくればそりゃあメカスさんのことに違いない、と早合点した亭主により、当日他に予約がないことを幸いに、一日(それも数時間)だけのジョナス・メカス展を開催する運びとなりました。
で、急遽展示中の作品を総とっかえして大使ご夫妻をお迎えしたのが以下の風景となります。

玄関の大壁面にはメカスの代表作「リトアニアへの旅の追憶」を上映。
メカスさん最後の来日は2005年10月

いざ当日にお迎えすると、上記の通り、メカス云々はこちらの早合点と判明。ときの忘れものを知ったのは、リトアニア大使館へ送ったDMからで、来廊の直接的な理由はそのDMでウチが塩見允枝子先生の作品を取り扱っていることを知ったからとのことでした。
ちょうど塩見允枝子先生の作品(右)も展示していました。
現在リトアニア大使館では、リトアニア人であるジョージ・マチューナスを中心に活動したフルクサスに強く興味を持っていて、フルクサスメンバーの塩見允枝子の作品を扱っているウチを通じて、作家にコンタクトできないかと思ったそうで。
勿論メカスもリトアニア文化のアイコンと目されていて、リトアニアという国を国際社会に周知する上で重要なファクターと考えられており、当日急遽お招きした井戸沼さんの企画したメカス作品上映会等についてはご存じありませんでしたが、そのようなイベントが独自に開かれていることには大変興味を惹かれていました。
来年のメカス生誕100年に向けての企画も進んでおり、エンターテイメント性の強いもの、よりアカデミックなもの等、様々な企画が進行中とお聞きしました。詳細は書けませんが、それらのイベントにはときの忘れものも関わってほしいとお誘いいただきました。時が来れば大々的に告知させていただきます。
中央が駐日リトアニア共和国特命全権大使のゲディミナス・バルブオリス閣下。
左はバルブオリス夫人で、右は駐日リトアニア共和国公使参事官アルギマンタス・ミセヴィチュス氏。
手前は井戸沼紀美さん。




それから数日後のことでした。
出勤すると海外の方より来廊予約が。
内容を確認してみると、なんとリトアニア大使に紹介されたとのこと。泡を食って返信し、同日にご来廊いただいたのはジドレ・オヴシュカイテさん。現在は金沢を拠点に活動されているリトアニア出身のヴァイオリニストでした。

彼女は2019年のセシリア国際音楽コンクール弦楽器部門で優勝されている才媛で、前日にリトアニア大使館で演奏会を行った後、大使に紹介されて金沢へ戻る前に、わざわざ雨の中を来廊してくださいました。
来廊目的はフルクサスの活動内容について知りたいとのことだったので、フルクサス新聞やマチューナスと親交のあった塩見先生の書籍を紹介。同じ演奏者として、塩見先生の作品/活動には特に興味を持たれていました。
客員奏者として、多くのオーケストラと共演されていますが、独自に演奏会を企画することもあり、リトアニア音楽の演奏と詩の朗読を行うイベントを企画した際には最初にメカスの詩を使おうと、氏にコンタクトをとったこともあるそうです。ですが、その時点でメカス氏は体調を崩されており、回復することなく逝去されてしまい、非常に残念だったとお話しいただきました。
ジドレさんの演奏はYouTubeにも幾つかアップされています。
以下は、その中でもリトアニア民謡を演奏されている動画です。該当曲は12:30からの演奏です。このページでは再生できないので、お手数ですがYouTubeにてご覧ください。

(しんざわ ゆう)
●塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第4回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。2月28日には第4回目の特別頒布会を開催しました。お気軽にお問い合わせください。
●名古屋市美術館で『「写真の都」物語─ 名古屋写真運動史: 1911-1972』展が3月28日(日)まで開催されています。
●宮崎県立美術館で「コレクション展第4期 瑛九抄」が 4月 6日(火)まで開催され、瑛九の油彩、フォトデッサン、版画など30点近くが展示されています(出品リスト)。
●埼玉県立近代美術館で「リサーチ・プログラム:関根伸夫と環境美術」が 4月18日(日)まで開催され、関根伸夫(1942-2019)による環境美術の仕事が、写真、図面、スケッチブック、映像等で紹介されています。

●東京・アーティゾン美術館で「Steps Ahead: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」展が5月9日[日]まで開催され、オノサト・トシノブ、瀧口修造、元永定正、倉俣史朗など現代美術の秀作が多数展示されています。
●東京・天王洲アイルの寺田倉庫 WHAT で「謳う建築」展が5月30日(日)まで開催され、佐藤研吾が出品しています。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
読者の皆様こんにちは。地震、雨、地震、雨と悪天候(?)が入れ代わり立ち代わり訪れる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。気付けば地元の桜が満開になっており、「え”、もう春!?」と困惑しております、スタッフSこと新澤です。
3月22日の井戸沼紀美さんのブログをお読みになった方はご存じでしょうが、某月某日、駐日リトアニア大使館から電話がありました。
「大使夫妻がそちらに伺いたいと言っているので、●日の夕方を予約したい」
ときの忘れものは確かにコロナウイルス対策で現在で予約制をとっておりますが、まさか大使ご夫妻が、とスタッフ一同絶句。
リトアニアとくればそりゃあメカスさんのことに違いない、と早合点した亭主により、当日他に予約がないことを幸いに、一日(それも数時間)だけのジョナス・メカス展を開催する運びとなりました。
で、急遽展示中の作品を総とっかえして大使ご夫妻をお迎えしたのが以下の風景となります。

玄関の大壁面にはメカスの代表作「リトアニアへの旅の追憶」を上映。
メカスさん最後の来日は2005年10月

いざ当日にお迎えすると、上記の通り、メカス云々はこちらの早合点と判明。ときの忘れものを知ったのは、リトアニア大使館へ送ったDMからで、来廊の直接的な理由はそのDMでウチが塩見允枝子先生の作品を取り扱っていることを知ったからとのことでした。
ちょうど塩見允枝子先生の作品(右)も展示していました。現在リトアニア大使館では、リトアニア人であるジョージ・マチューナスを中心に活動したフルクサスに強く興味を持っていて、フルクサスメンバーの塩見允枝子の作品を扱っているウチを通じて、作家にコンタクトできないかと思ったそうで。
勿論メカスもリトアニア文化のアイコンと目されていて、リトアニアという国を国際社会に周知する上で重要なファクターと考えられており、当日急遽お招きした井戸沼さんの企画したメカス作品上映会等についてはご存じありませんでしたが、そのようなイベントが独自に開かれていることには大変興味を惹かれていました。
来年のメカス生誕100年に向けての企画も進んでおり、エンターテイメント性の強いもの、よりアカデミックなもの等、様々な企画が進行中とお聞きしました。詳細は書けませんが、それらのイベントにはときの忘れものも関わってほしいとお誘いいただきました。時が来れば大々的に告知させていただきます。
中央が駐日リトアニア共和国特命全権大使のゲディミナス・バルブオリス閣下。左はバルブオリス夫人で、右は駐日リトアニア共和国公使参事官アルギマンタス・ミセヴィチュス氏。
手前は井戸沼紀美さん。




それから数日後のことでした。
出勤すると海外の方より来廊予約が。
内容を確認してみると、なんとリトアニア大使に紹介されたとのこと。泡を食って返信し、同日にご来廊いただいたのはジドレ・オヴシュカイテさん。現在は金沢を拠点に活動されているリトアニア出身のヴァイオリニストでした。

彼女は2019年のセシリア国際音楽コンクール弦楽器部門で優勝されている才媛で、前日にリトアニア大使館で演奏会を行った後、大使に紹介されて金沢へ戻る前に、わざわざ雨の中を来廊してくださいました。
来廊目的はフルクサスの活動内容について知りたいとのことだったので、フルクサス新聞やマチューナスと親交のあった塩見先生の書籍を紹介。同じ演奏者として、塩見先生の作品/活動には特に興味を持たれていました。
客員奏者として、多くのオーケストラと共演されていますが、独自に演奏会を企画することもあり、リトアニア音楽の演奏と詩の朗読を行うイベントを企画した際には最初にメカスの詩を使おうと、氏にコンタクトをとったこともあるそうです。ですが、その時点でメカス氏は体調を崩されており、回復することなく逝去されてしまい、非常に残念だったとお話しいただきました。
ジドレさんの演奏はYouTubeにも幾つかアップされています。
以下は、その中でもリトアニア民謡を演奏されている動画です。該当曲は12:30からの演奏です。このページでは再生できないので、お手数ですがYouTubeにてご覧ください。

(しんざわ ゆう)
●塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第4回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。2月28日には第4回目の特別頒布会を開催しました。お気軽にお問い合わせください。●名古屋市美術館で『「写真の都」物語─ 名古屋写真運動史: 1911-1972』展が3月28日(日)まで開催されています。
●宮崎県立美術館で「コレクション展第4期 瑛九抄」が 4月 6日(火)まで開催され、瑛九の油彩、フォトデッサン、版画など30点近くが展示されています(出品リスト)。
●埼玉県立近代美術館で「リサーチ・プログラム:関根伸夫と環境美術」が 4月18日(日)まで開催され、関根伸夫(1942-2019)による環境美術の仕事が、写真、図面、スケッチブック、映像等で紹介されています。

●東京・アーティゾン美術館で「Steps Ahead: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」展が5月9日[日]まで開催され、オノサト・トシノブ、瀧口修造、元永定正、倉俣史朗など現代美術の秀作が多数展示されています。
●東京・天王洲アイルの寺田倉庫 WHAT で「謳う建築」展が5月30日(日)まで開催され、佐藤研吾が出品しています。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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