ときの忘れものは連休中も5月6日まで無休で「わが友ウォーホル~X氏コレクションより」を開催しています。
萩原朔美(はぎわら さくみ 1946年~)というと映像作家、演出家、エッセイスト、多摩美術大学教授という肩書きで語られるが、60~70年代を生きた人たちにとっては、1967年の寺山修司の「天井桟敷」の立ち上げに参加し、その後丸山明宏(美輪明宏)と共演した『毛皮のマリー』での美少年役で注目を浴びたことを思い出すに違いない。
亭主の故郷群馬の詩人萩原朔太郎の孫である。
今回出品されている版画作品のもとになっているのは全て映像作品です。
萩原朔美
Sakumi HAGIWARA
《霧》
シルクスクリーン
Image size: 49.5x26.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20
鉛筆サインあり
萩原朔美
Sakumi HAGIWARA
《リンゴ》
シルクスクリーン
Image size: 22.0x22.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20
鉛筆サインあり
萩原朔美
Sakumi HAGIWARA
《リンゴ(赤)》
シルクスクリーン
Image size: 22.0x22.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20 鉛筆サインあり
萩原朔美
Sakumi HAGIWARA
《小田急線》
シルクスクリーン
Image size: 23.0x16.0cm
Sheet size: 49.5x32.5cm
Ed.20
鉛筆サインあり
「天井桟敷」を退団後、時間や記憶をテーマにした実験映画作品を精力的に制作します。
映像作家・萩原朔美を誕生させた記念碑的作品が、1971年の『TIME 時間の痕跡』(16ミリ・15分)でした。腐っていくリンゴを1年間撮影した作品です。
中谷芙二子さんのコメントを引用すると、
<―シミのように同化してしまった過去の記憶を、まるで今日の夢でも見るように自在に再生してくれる彼は、とてもビデオ的な人なのだ。
ともかく彼の作品のは‘時間‘を扱ったものが多い。リンゴが腐るプロセスを一年間記録した「タイム」という作品も、そのひとつである。
この腐るプロセスの記録は、腐る側から見た生成のプロセスである。そこが単なる物理的‘変身‘の記録とこの作品を区別しているところなのだ。普通私たちは、腐るという酸化のプロセスを‘生‘を蝕むネガティブな現象として見做している。しかし、萩原さんの中では、分解を通して均質化を辿るこのエントロピーの世界が、個有化を通して‘生‘を全うしようとする生命力と同じ強度で引き合っている。
萩原さんがこの頃、茶色(土の色、腐る色)ずくめから、濃紺(海の色、生成の色)へと色の好みを拡げてくれたので、私は何となくホッとしている。>
中谷芙二子(萩原朔美のWEBSITEより転載)
---------------------------------------
「小田急線」についての作者のコメントを著書から引用すると、
<小田急線の多摩川の鉄橋で、古いほうが3歳の時。着物の人は同じアパートに住んでいた人。もう名前も分らない。喜多見という駅の近くのアパートで、風呂はなく、隣駅の狛江にあった銭湯に行った。
小田急のチョコレート色の車体が懐かしい。しかし、何故電車を見てバンザイしたのだろうか。着物を着てボクの横に立ってくれたのは九條今日子さん。すでにこの写真から10年以上たっているから、もう一度撮影できる。('72年撮影)
萩原朔美著『定点観測 メディアの幻と夢の企画書』(1987年、PARCO出版局)より>

2014年4月28日
萩原朔美先生(左)
自作の前で
こんなところで書いていいのかちょっと迷いますが、亭主は朔太郎の孫弟子を自称しております。
◆ときの忘れものは2014年4月19日[土]―5月6日[火 祝日]「わが友ウォーホル~X氏コレクションより」を開催しています(*会期中無休)。

日本で初めて大規模なウォーホル展が開催されたのは1974年(東京と神戸の大丸)でした。その前年の新宿マット・グロッソでの個展を含め、ウォーホル将来に尽力された大功労者がXさんでした。
アンディ・ウォーホルはじめX氏が交友した多くの作家たち、ロバート・ラウシェンバーグ、フランク・ステラ、ジョン・ケージ、ナム・ジュン・パイク、萩原朔美、荒川修作、草間彌生らのコレクションを出品します。
●本日のウォーホル語録
<思うに、ぼくは「仕事」という言葉に関して、自分なりに、かなりおおまかな解釈をしてると思う。ただ生きていることだって、何か、いつもはしていたいとは思わないような大仕事のように思えるからだ。生まれるのは、さわられるようなものだ。それから奴隷に売られる。人々は毎瞬、働いている。(人という)機械は常に働いている。寝てるときも休まずだ。
―アンディ・ウォーホル>
4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催していますが、亭主が企画し1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介します。
萩原朔美(はぎわら さくみ 1946年~)というと映像作家、演出家、エッセイスト、多摩美術大学教授という肩書きで語られるが、60~70年代を生きた人たちにとっては、1967年の寺山修司の「天井桟敷」の立ち上げに参加し、その後丸山明宏(美輪明宏)と共演した『毛皮のマリー』での美少年役で注目を浴びたことを思い出すに違いない。
亭主の故郷群馬の詩人萩原朔太郎の孫である。
今回出品されている版画作品のもとになっているのは全て映像作品です。
萩原朔美Sakumi HAGIWARA
《霧》
シルクスクリーン
Image size: 49.5x26.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20
鉛筆サインあり
萩原朔美Sakumi HAGIWARA
《リンゴ》
シルクスクリーン
Image size: 22.0x22.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20
鉛筆サインあり
萩原朔美Sakumi HAGIWARA
《リンゴ(赤)》
シルクスクリーン
Image size: 22.0x22.0cm
Sheet size: 65.0x50.0cm
Ed.20 鉛筆サインあり
萩原朔美Sakumi HAGIWARA
《小田急線》
シルクスクリーン
Image size: 23.0x16.0cm
Sheet size: 49.5x32.5cm
Ed.20
鉛筆サインあり
「天井桟敷」を退団後、時間や記憶をテーマにした実験映画作品を精力的に制作します。
映像作家・萩原朔美を誕生させた記念碑的作品が、1971年の『TIME 時間の痕跡』(16ミリ・15分)でした。腐っていくリンゴを1年間撮影した作品です。
中谷芙二子さんのコメントを引用すると、
<―シミのように同化してしまった過去の記憶を、まるで今日の夢でも見るように自在に再生してくれる彼は、とてもビデオ的な人なのだ。
ともかく彼の作品のは‘時間‘を扱ったものが多い。リンゴが腐るプロセスを一年間記録した「タイム」という作品も、そのひとつである。
この腐るプロセスの記録は、腐る側から見た生成のプロセスである。そこが単なる物理的‘変身‘の記録とこの作品を区別しているところなのだ。普通私たちは、腐るという酸化のプロセスを‘生‘を蝕むネガティブな現象として見做している。しかし、萩原さんの中では、分解を通して均質化を辿るこのエントロピーの世界が、個有化を通して‘生‘を全うしようとする生命力と同じ強度で引き合っている。
萩原さんがこの頃、茶色(土の色、腐る色)ずくめから、濃紺(海の色、生成の色)へと色の好みを拡げてくれたので、私は何となくホッとしている。>
中谷芙二子(萩原朔美のWEBSITEより転載)
---------------------------------------
「小田急線」についての作者のコメントを著書から引用すると、
<小田急線の多摩川の鉄橋で、古いほうが3歳の時。着物の人は同じアパートに住んでいた人。もう名前も分らない。喜多見という駅の近くのアパートで、風呂はなく、隣駅の狛江にあった銭湯に行った。
小田急のチョコレート色の車体が懐かしい。しかし、何故電車を見てバンザイしたのだろうか。着物を着てボクの横に立ってくれたのは九條今日子さん。すでにこの写真から10年以上たっているから、もう一度撮影できる。('72年撮影)
萩原朔美著『定点観測 メディアの幻と夢の企画書』(1987年、PARCO出版局)より>

2014年4月28日
萩原朔美先生(左)
自作の前で
こんなところで書いていいのかちょっと迷いますが、亭主は朔太郎の孫弟子を自称しております。
◆ときの忘れものは2014年4月19日[土]―5月6日[火 祝日]「わが友ウォーホル~X氏コレクションより」を開催しています(*会期中無休)。

日本で初めて大規模なウォーホル展が開催されたのは1974年(東京と神戸の大丸)でした。その前年の新宿マット・グロッソでの個展を含め、ウォーホル将来に尽力された大功労者がXさんでした。
アンディ・ウォーホルはじめX氏が交友した多くの作家たち、ロバート・ラウシェンバーグ、フランク・ステラ、ジョン・ケージ、ナム・ジュン・パイク、萩原朔美、荒川修作、草間彌生らのコレクションを出品します。
●本日のウォーホル語録
<思うに、ぼくは「仕事」という言葉に関して、自分なりに、かなりおおまかな解釈をしてると思う。ただ生きていることだって、何か、いつもはしていたいとは思わないような大仕事のように思えるからだ。生まれるのは、さわられるようなものだ。それから奴隷に売られる。人々は毎瞬、働いている。(人という)機械は常に働いている。寝てるときも休まずだ。
―アンディ・ウォーホル>
4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催していますが、亭主が企画し1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介します。
コメント