本日4月19日は松本竣介の誕生日です(1912年4月19日生 - 1948年6月8日没)。
僅か36歳の短命でしたが、同い歳の美術家には、親友だった舟越保武をはじめ、オノサト・トシノブ、髙山辰雄、佐藤忠良らがいます。皆さん長命で、幸運にも亭主は竣介以外の4人には全員にお目にかかり仕事もさせていただきましたので、同時代を生きてきたような感慨もあります。
ときの忘れものでは生誕110年を記念して松本竣介展を開催します。

「生誕110年 松本竣介展」
会期:2022年5月10日(火)~5月28日(土) ※日・月・祝日休廊
会場:駒込・ときの忘れもの
東京都文京区本駒込5-4-1 Las Casas
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生誕110年を記念してときの忘れものでは4回目となる松本竣介展を開催し、竣介が当時3歳になる愛息を描いた1942年の油彩《コップを持つ子ども》と素描を中心に展示します。油彩《コップを持つ子ども》はこれまでにほとんど公開されたことのない作品です。
展覧会に合わせてカタログを刊行します(テキスト:大谷省吾/東京国立近代美術館副館長、エッセイ:中野孝次/再録)。


作品数の少ない竣介ですが(油彩は僅か二百点余)、大川美術館のホームページによれば(データが少し古いようですが)、岩手はじめ全国の20数館の美術館が竣介作品(油彩、素描)を所蔵し、うち油彩は既に120点余が美術館に収蔵されています。
10点以上の油彩を所蔵するのは以下の4館。
岩手県立美術館/油彩51点、水彩・素描152点
大川美術館/油彩18点、水彩素描50点
神奈川県立近代美術館/油彩15点、水彩素描26点
東京国立近代美術館/油彩11点、水彩素描10点

中でも岩手県立美術館と大川美術館には常設コーナーがあり、いつ行っても竣介作品を見ることができます。
竹橋の東京国立近代美術館ではMOMATコレクション展で(5月8日まで)「建物」「N駅近く」など5点を現在展示中です。
1958年に「松本竣介・島崎鶏二展」を開催し、他に先駆けて竣介再評価の機運をつくったのは神奈川県立近代美術館ですが、鎌倉別館で、生誕110年記念展が開催されます。

「生誕110年 松本竣介」
会期:2022年4月29日(金・祝)~5月29日(日) *休館日:月曜日
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
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駒込と鎌倉で、二つの竣介展をどうぞご覧ください。

●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊ですが、4月15日(金)~24日(日)「中村潤展 うろうろをへて こつこつのはて」は会期中無休です。