話題になっているので、もう行かれた方も多いと思いますが、先日、東京都美術館(上野公園)で開催されている「マティス展」に行ってきました(8月20日(日)まで開催)。
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20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954年)。強烈な色彩によって美術史に大きな影響を与えたフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動したのち、絵画の革新者として、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に捧げました。彼が残した仕事は、今なお色あせることなく私たちを魅了し、後世の芸術家たちにも大きな影響を与え続けています。
世界最大規模のマティス・コレクションを所蔵するパリのポンピドゥー・センターの全面的な協力を得て開催する本展は、日本では約20年ぶりの大規模な回顧展です。絵画に加えて、彫刻、素描、版画、切り紙絵、晩年の最大の傑作と言われる南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで、各時代の代表的な作品によって多角的にその仕事を紹介しながら、豊かな光と色に満ちた巨匠の造形的な冒険を辿ります。

みどころ
1. 約20年ぶりの開催!20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展
2. 世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介
3. “フォーヴィスム”の夜明け、マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開
(東京都美術館HPより)
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マティスの作品の魅力はなんとも絶妙な色遣い。個人的にはマティスの青に惹かれます。特に《金魚鉢のある室内》は、外の建物の壁が夕焼け色に染まり、北向きの室内が暗くなり始めた時間帯のように見えます。室内にある一つ一つの要素は不可欠で、微妙に違う青の色が互いに引き立っていて、一番のお気に入りの作品でした。
マティス展 (7)《金魚鉢のある室内》

最後は、何ともカラフルで明るい気持ちにさせてくれる切り絵が展示されていました。ちょうど行く前に第33回瑛九展カタログの最終校正を行なっていたので、瑛九のフォト・デッサンの型紙とマティスの切り絵が重なるようでした。マティスは抜群の色彩感覚でカラフルな切り絵を、一方、瑛九は写真を使用した作品なのでモノクロですが、同時代に制作しているので瑛九はマティスの切り絵をみていたのではないかと思います。
マティス展 (3)

マティス展 (2)

マティスの版画集『ジャズ』を一度は取り扱ってみたいと、ときの忘れもの亭主が申しております。
マティス展 (9)

マティス展 (8)《コリウールのフランス窓》

マティス展 (6)

マティス展 (4)

マティス展(11)《赤の大きな室内》花がやたらあって不思議な構図ですが、色遣いが絶妙。

マティス展 (5)

これだけの点数のマティス作品を見る機会がはそうあることではないので、皆様お見逃しなく。
おだち れいこ

●軽井沢で倉俣史朗展 カイエが開催中です。
300軽井沢現代美術館倉俣史朗展会場:軽井沢現代美術館
長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2052-2
会期:2023年4月27日(木)~11月23日(木・祝日)
休館日:火曜、水曜 (GW及び、夏期は無休開館

倉俣史朗の限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2 』を刊行しました。


限定部数:365部(各冊番号入り)
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執筆:倉俣史朗、植田実、堀江敏幸
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●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
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