本日から「ジョナス・メカスとその時代」展を開催します。
まもなく91歳を迎えるメカスさんですが、いたってお元気で、今回の新作展のために新たにポートレートシリーズ10点(Ed.7)を制作してくれました。
メカス2005年10月14日
前回来日時のメカスさん
ときの忘れものにて

また会期中は毎日夕方6時から(26日に限り17時から)DVDによるメカスさんの映像作品を上映しますので、皆さんお出かけください。
初日の本日はShort Film Works」(1949-2002, 98min)より「CASSIS」~「TRAVEL SONGS」(61分)を夕方18時から上映します。
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話変わっておめでたいニュースです。
創作版画、なかでも恩地孝四郎の研究で活躍する桑原規子さんが第25回倫雅賞を受賞されました。

倫雅賞とは美術評論家で京都国立近代美術館の館長等を歴任した河北倫明・雅枝夫妻が設立した公益信託倫雅美術奨励基金が主催し、優れた新鋭の美術評論家、美術史研究家に贈られる賞です。
美術評論・美術史研究の各分野で活動する関係者から55件(重複除き34件)の推薦を受け、基金運営委員会で審議選考した結果、美術史研究部門として『恩地孝四郎研究 版画のモダニズム』(せりか書房刊)著者の桑原規子さん、和歌山県立近代美術館「生誕120年 田中恭吉展」の企画及びカタログ中の論文を担当した寺口淳治さんと井上芳子さんが受賞されました。(今回は美術評論部門は該当なし)
恩地孝四郎研究 版画のモダニズム
桑原規子著
『恩地孝四郎研究 版画のモダニズム』
2012年 
せりか書房 発行
21.6x15.6cm
575ページ

日本近代版画史の巨匠の全貌に迫る大著。
抽象画の先駆者、創作版画の推進者として、また装幀家、写真家、詩人、評論家として多彩な面をもつモダニスト恩地孝四郎。
一九一〇年代から一九五〇年代まで、実験的創作の最前線にあった作家の軌跡を克明に辿る。

同書(著者サイン入り)はときの忘れもので扱っています。
桑原さんは今年6月にはギャラリートークで長年の恩地研究について講演され、授賞の対象となった『恩地孝四郎研究 版画のモダニズム』についても、エッセイを執筆してくださいました。

●桑原規子
大分県大分市出身。1984年お茶の水女子大学大学院修士課程修了。2002年筑波大学大学院博士課程修了(芸術学研究科)。2003年4月より聖徳大学人文学部日本文化学科講師。2008年同大学准教授。2013年4月より同大学文学部文学科准教授(改組のため学部学科名変更)。
桑原規子
宮脇愛子新作展にて、
桑原規子さん

◆ときの忘れものは2013年12月18日[水]―12月28日[土]クリスマスに91歳を迎えるジョナス・メカスさんの新作を中心に「ジョナス・メカスとその時代」展を開催しています。
案内用
会期中、メカスの映像作品を毎日18時より(26日のみ17時から)上映します。
映像はDVDからプロジェクターを使っての上映です。
入場無料、予約は必要ありませんが、メカスさんのフィルムアーカイブへの支援カンパ箱を用意しますので、ご協力ください。

ジョナス・メカスの書籍・DVDのご案内はコチラ

●冬季休廊のお知らせ
ときの忘れものは12月29日(日)~2014年1月6日(月)まで冬季休廊です。