アートフェア東京2014レポート ~準備編~

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ときの忘れもの2014年最初のアートフェア参加は、地元東京のアートフェアにして、国内最大規模を誇るアートフェア東京となりました。レポートのご提供は例によってイベント担当のスタッフSこと新澤がお送りさせていただきます。

開催期間は本日3月7日(金)から3月9日(日)までの3日間。会場は有楽町にある東京国際フォーラムの地下会場で、約150の画廊が出展するという、上にも書きましたが日本国内では最も規模の大きなアートイベントです。

前準備、下準備は大番頭尾立さんが完璧にこなしてくださり、そして作品を揃える段階になり自分に役が回ってくるやアタフタとあれが足りないこれは何処だと大わらわ。なんとか運送会社の集荷前日に揃えるも、家に帰って天気予報を確認すると、集荷日は終日雨という無情なお知らせが。来廊経験のある方はお分かりでしょうが、ときの忘れものの立地は大通りからはいささか奥まった場所にあり、軽トラックですら気軽に乗り付けられない場所にあります。結局運送業者が来る前に、ほぼ全ての梱包を多少濡れても大丈夫なよう、エアパッキンで包み、いざ運送会社の集荷が来れば、段差が多く台車が使えないので、荷物を一つづつ濡れないように毛布をかけて画廊と大通りに駐車したトラックの間を20回ほど往復する羽目に。この日は集荷だけだったので、時間がかかった上に風邪が再発しそうな有様でしたが、何とか無事終了。そして明日以降の天気予報を確認すると、会期中は終日お日様マーク…思うところはありますが、まぁいつもの事といえばいつもの事です。

明けて翌日、3月6日(木)。朝の八時から設営開始です。いつもの強力助っ人の浜田さんと、海外ではなく近場のイベントなので前橋からかけつけてくれた雄高さんも含めた三人で、16時に始まるプレオープニングまでに展示を完成させねばなりません。会場には時間通りに到着できましたが、現場に着いてみると、集合場所に指定した場所は車でしか入れないような場所だと判明。慌てて浜田さんと雄高さんに電話して会場入り口でお待ちいただき、事前に想定していた場所とは違う駐車エリアに誘導されたためにブースまでの道のりがすぐには分からずマゴついたりと、本日もある意味通常運転でした。

今回ときの忘れものに提供されたブースは左右に分けられた会場の左側の「L13」。すったもんだした結果荷物が全て担ぎこまれたブース景色が以下の二枚です。

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で、こちらが匠二人と丁稚一人の手にかかれば…何ということでしょう!

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まさに劇的ビフォーアフター。毎度のことながら、浜田さんと雄高さんには頭が上がりません。今回もお疲れ様でした。

今回のときの忘れものの出展作品は以下の通りです;

DSCF1150_600今回の目玉と呼ぶに相応しい、瑛九《林》

DSCF1151_600瑛九の隣に、来週水曜日から二回目の展覧会を開催する瀧口修造の水彩画とデカルコマニー。
この日にあったファーストチョイス(特別内覧会)で早々に三点が売約済みと好調です。

DSCF1154_600ブース左面に細江英公《抱擁 #59、1970》《薔薇刑 作品32》"La Cripta de la Colonia Guell 1"
特に《薔薇刑 作品32》が海外の方を含む多くの来場者の気を引いていました。

DSCF1148_600《林》の右側には同じく瑛九の《風景》”kiss”《面影》

DSCF1143_600ブース右面下に井桁裕子《Fujita doll 精神分析医・藤田博史氏肖像》倉俣史朗《鏡》二枚の上にディスプレイ。

DSCF1141_600ブース右面上部には画廊の若きエース、秋葉シスイの新作が二点。
こちらもオープニングプレビュー中に一点が売約と好調な滑り出し。

DSCF1156_600最後に《林》の下に置かれたキャビネット内に関根伸夫《ピラミッドの頂き》宮脇愛子”Golden Egg (B)”
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DSCF1207_600限られた人数しか入場できないファーストビューイングとオープニングプレビューにも関わらず、会場のサイズがKIAF等に比べるとやや小さいことを考えても来場者は多く、一般公開日にも期待が持てる入りでした。オープニングスピーチでは文化庁からのゲストや安倍昭恵首相夫人の姿もあり、このフェアの規模を改めて感じました。

そんな賑やかなオープニングプレビューの中、多くの方々がときの忘れものブースを訪ねてきてくださいました。以下にその一部をご紹介します。
DSCF1170_600高橋コレクションで知られる高橋龍太郎さん、人形作家の井桁裕子さん、秋には個展を開催する画家の秋葉シスイさん
DSCF1178_600亭主とは40年来の付き合いになる写真界のパイオニア、ツァイトフォトの石原悦郎さん、亭主、井桁裕子さん。
DSCF1205_600写真家の五味彬先生と亭主
DSCF1210_600ワンピース倶楽部の福井淳子さん、石鍋博子さん、京都からかけつけた箔画家の野口琢郎さん

まずは好スタートを切れたアートフェア東京2014、さて一般公開日はどうなることやら…。
残り二回の記事で紹介していきますので、お時間のある方は次回をお待ちください。

(しんざわ ゆう)
●出品作品からご紹介します。
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瑛九 Q Ei
《林》
1959年
カンバスに油彩
130.4×97.3cm(F60)
サイン・年記あり
※日本経済新聞社『瑛九作品集』128ページ所収
II-24(159)
瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
デカルコマニー Decalcomania
Image size:9.7x13.6cm
Sheet size:9.9x13.6cm
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瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
デカルコマニー Decalcomania
Image size:12.5x8.6cm
Sheet size:19.2x13.1cm
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細江英公 Eikoh HOSOE
《薔薇刑 作品32》"Ordeal by Roses #32"
1961年(printed later)
ゼラチンシルバープリント
20.0x30.0cm
サインあり
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井桁裕子 Hiroko IGETA
《Fujita doll 精神分析医・藤田博史氏肖像》
2002年
石塑粘土、水彩、ガラス塗料
H45.0cm×2
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本日のウォーホル語録

「撃たれる前、ぼくは、自分がトータルにその場にいないで、半分だけ存在しているようにいつも思っていた。もしかして、人生を生きているかわりにテレビを見ているんじゃないかと思っていた。ときどき、人々は、映画で起こることは現実じゃないと言うけれども、明らかに、あなたの人生で起こることも、非現実的なんだ。映画は、本当のことのように強烈に感情をわきたたせるけれども、あなたの身に本当に起こることは、まるでテレビを見ているみたいで――あなたは何も感じない。ぼくが撃たれてしばらくは、テレビを見ているようだった。チャンネルは変わってもテレビには変わりなかった。本当に何かに巻き込まれているときには、いつも人は何か別のことを考えている。ことが起こったとき――人は他の空想にふけっている。
―アンディ・ウォーホル」


ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
アンディ・ウォーホル『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録
1988年
30.0x30.0cm
56ページ
図版:114点収録
価格:3,150円(税込)※送料別途250円

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◆ときの忘れものは「アートフェア東京」に出展しています。
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一般公開:2014年3月7日[金]―9日[日]
会場:東京国際フォーラム
ガラス棟地下2階、展示ホール1・2
ときの忘れものブースナンバー:L13
公式サイト:http://artfairtokyo.com/
出展作家:瑛九(油彩、フォトデッサン)、瀧口修造(デカルコマニー、水彩)、細江英公(写真)、井桁裕子(人形)、秋葉シスイ(油彩)