2013年を振り返って
あっという間の一年でした。
2013年の記録はコチラをご覧いただきたいのですが、今年も(のんびりやるという)公約通りにはいかず、存命ならば101歳となる松本竣介の遺作展に始まり、先日91歳を迎えNYで旺盛な制作を続けるジョナス・メカスの新作展まで、結局たくさんの展覧会を押し込んでしまいました。
アートフェアへの出展も続き、そこでは若い作家の展示が中心になりました。
その反動というわけではありませんが、現存作家の個展は4本(菅原一剛54歳、細江英公80歳、宮脇愛子84歳、ジョナス・メカス91歳)、平均年齢77歳!
忘年会での社長の挨拶ではありませんが、まさに「ときの忘れもの」らしい一年だった気がします。
●1月の松本竣介展は亭主と社長の40年来の夢がようやく実現したもので感慨無量でした。
生誕100年記念回顧展を全会場まわった植田実さんには長期にわたり「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」を連載していただきました。
『松本竣介展』図録
2012年12月14日 ときの忘れもの 発行
15ページ
25.6x18.1cm(B5判)
執筆:植田実
図版:30点掲載
価格:800円


●1月26日には一日だけの「舞踏・天空揺籃」パフォーマンス・舞踏とひとがたの日を開催しました。
井桁裕子さんの「Kei doll(舞踏家・石川慶氏肖像)」「升形山の鬼(舞踏家・吉本大輔氏肖像) 」「加速する私たち(舞踏家・高橋理通子氏肖像)」の舞踏3部作と、それぞれのモデルの3名が一堂に会して作品と同じ空間で踊って頂くという贅沢な時間でした。


●3月の具体展は建築家の石山修武先生の企画監修で急遽開催が決まったもので、僅か数ヶ月の準備で実現した展覧会でした。
国内の反応はさっぱりでしたが、海外からの怒涛のアクセスで展覧会としてはかつてない売り上げを記録しました(正確に言うと、まだ進行中)。


『具体 Gコレクションより』展図録
2013年 16ページ 25.6x18.1cm
執筆:石山修武 図版15点
略歴:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高崎元尚、鷲見康夫
価格:800円
3月16日石山修武先生と、長年具体の顕彰に努めてこられた河﨑晃一さんによるギャラリートークを開催しました。
河崎さんの「具体は地元の芦屋で三流、東京で二流、世界で一流の評価を受けた」という言葉が印象的でした。
●ときの忘れものの命ともいうべき瑛九については5月に第23回展、10月に第24回展と二度開催しました。
5月31日の梅津元さん(埼玉県立近代美術館主任学芸員/芸術学)によるギャラリートークは歴史に残る画期的なレクチャーでした(近々その速記録をまとめて発表予定)。

『第23回 瑛九展』図録
2013年5月
執筆:大谷省吾(東京国立近代美術館主任研究員)
図版:約30点掲載
カラー 24ページ B5判
価格:800円
●恩地孝四郎と創作版画は亭主の原点ですが、6月29日、桑原規子さん(聖徳大学文学部准教授/博士(芸文学))に「恩地孝四郎展」のギャラリートークをしていただきました。秋に桑原さんが倫雅賞を受賞されたこともうれしいニュースでした。

●8月3日気鋭の写真研究家・小林美香さんによる「小林美香が読む~写真のバックストーリー」展のギャラリートークを開催しました。
ときの忘れものの写真コレクションを一点づつ論じたブログの連載「写真のバックストーリー」が生んだ展覧会でしたが、小林さんはその後も新たな連載「母さん目線の写真史」を開始、これも人気を集めています。


●8月の「殿敷侃 遺作展」は、恩師・久保貞次郎先生から手渡された長年の宿題でした。
遺作展とはいえ、展示したのは初期の版画作品が中心で、彼が生涯をかけた後半のインスタレーションについては今後の課題です。
来年は殿敷さんの再評価の動きが加速する予感がします。ブログに「殿敷侃が遺したもの」というコーナーを設けましたのでお読みください。


『殿敷侃 遺作展』図録
2013年8月
15ページ
25.6x18.1cm
執筆:濱本聰(下関市立美術館館長)
図版:21点
価格:800円
●10月19日菅原一剛さんとゲスト・キュレターの仲世古佳伸さんによる「「菅原一剛_Blue」展ギャラリートークを開催しました。
近年写真に力を入れてきましたが、実はときの忘れものが写真を初めて展示(1995年11月)したのが菅原さんの作品でした。


●12月84歳の宮脇愛子先生の新作展はおかげさまで大盛況でした。
レセプションで槙文彦先生ご夫妻と宮脇先生
『宮脇愛子新作展2013』図録
2013年12月
16ページ
25.7x18.3cm
図版:16点
※現代版画センター刊『PRINT COMMUNICATION No.84』(1982年9月)に収録された宮脇愛子と植田実の対談を再録
価格:800円
●クリスマスイブにジョナス・メカスさんが91歳のお誕生日を迎えました。
1983年に初めて日本にお招きして以来、たびたび個展を開催してきましたが、今回は新作10点とウォーホルやジョン・ケージ、オノ・ヨーコらの作品を交えた「ジョナス・メカスとその時代展」を開催し、会期中毎日「営倉」「ウォルデン」などのメカスさんの映像作品を上映しました。
曾孫ほどの若い人たちが連日来場してくれたのには感激しました。


あらためて、メカスさん、お誕生日おめでとう!
●今年も大阪、名古屋、ソウル、東京でのアートフェアへ出展しました。
2013年7月
ART OSAKA
秋葉シスイ個展
2013年8月
ART NAGOYA
左から五味彬、細江英公、宇田義久
2013年10月
KIAF
左から磯崎新、安藤忠雄、光嶋裕介
KIAF
野口琢郎さんと新作「Landscape#28」
2013年10月
ULTRA
ディレクターとして展示を企画した尾立麗子。
ULTRA
渡辺貴子さんと新作の《遠いところⅡ》。
2013年12月
ART EDITION
ソウルには新澤悠が単身出張、孤軍奮闘しました。結果は売り上げゼロという残念なものでしたが、これもきっと明日への糧としてくれるでしょう。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
ざっと一年を振り返ってみましたが、営業という点では予期せぬ幸運ではありましたが「具体」に始まり「具体」で暮れた2013年でした。今まで海外からの反応は草間彌生がほとんどだったのですが、おかげさまで顧客層も大幅に広がり、無事年を越すことができます。
このブログは年中無休、休まず更新し続けます。
皆さん、今年一年、お世話になりました。
どうぞ良いお年を。
明日の元旦は大竹昭子さんのエッセイです、続いて来年ときの忘れもので個展を予定している作家たちからの新春メッセージをお届けします。お楽しみに。
●冬季休廊のお知らせ
ときの忘れものは12月29日(日)~2014年1月6日(月)まで冬季休廊です。
新年は1月7日(火)から営業いたします。
あっという間の一年でした。
2013年の記録はコチラをご覧いただきたいのですが、今年も(のんびりやるという)公約通りにはいかず、存命ならば101歳となる松本竣介の遺作展に始まり、先日91歳を迎えNYで旺盛な制作を続けるジョナス・メカスの新作展まで、結局たくさんの展覧会を押し込んでしまいました。
アートフェアへの出展も続き、そこでは若い作家の展示が中心になりました。
その反動というわけではありませんが、現存作家の個展は4本(菅原一剛54歳、細江英公80歳、宮脇愛子84歳、ジョナス・メカス91歳)、平均年齢77歳!
忘年会での社長の挨拶ではありませんが、まさに「ときの忘れもの」らしい一年だった気がします。
●1月の松本竣介展は亭主と社長の40年来の夢がようやく実現したもので感慨無量でした。
生誕100年記念回顧展を全会場まわった植田実さんには長期にわたり「生きているTATEMONO 松本竣介を読む」を連載していただきました。
『松本竣介展』図録2012年12月14日 ときの忘れもの 発行
15ページ
25.6x18.1cm(B5判)
執筆:植田実
図版:30点掲載
価格:800円


●1月26日には一日だけの「舞踏・天空揺籃」パフォーマンス・舞踏とひとがたの日を開催しました。
井桁裕子さんの「Kei doll(舞踏家・石川慶氏肖像)」「升形山の鬼(舞踏家・吉本大輔氏肖像) 」「加速する私たち(舞踏家・高橋理通子氏肖像)」の舞踏3部作と、それぞれのモデルの3名が一堂に会して作品と同じ空間で踊って頂くという贅沢な時間でした。


●3月の具体展は建築家の石山修武先生の企画監修で急遽開催が決まったもので、僅か数ヶ月の準備で実現した展覧会でした。
国内の反応はさっぱりでしたが、海外からの怒涛のアクセスで展覧会としてはかつてない売り上げを記録しました(正確に言うと、まだ進行中)。


『具体 Gコレクションより』展図録2013年 16ページ 25.6x18.1cm
執筆:石山修武 図版15点
略歴:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高崎元尚、鷲見康夫
価格:800円
3月16日石山修武先生と、長年具体の顕彰に努めてこられた河﨑晃一さんによるギャラリートークを開催しました。
河崎さんの「具体は地元の芦屋で三流、東京で二流、世界で一流の評価を受けた」という言葉が印象的でした。●ときの忘れものの命ともいうべき瑛九については5月に第23回展、10月に第24回展と二度開催しました。
5月31日の梅津元さん(埼玉県立近代美術館主任学芸員/芸術学)によるギャラリートークは歴史に残る画期的なレクチャーでした(近々その速記録をまとめて発表予定)。

『第23回 瑛九展』図録2013年5月
執筆:大谷省吾(東京国立近代美術館主任研究員)
図版:約30点掲載
カラー 24ページ B5判
価格:800円
●恩地孝四郎と創作版画は亭主の原点ですが、6月29日、桑原規子さん(聖徳大学文学部准教授/博士(芸文学))に「恩地孝四郎展」のギャラリートークをしていただきました。秋に桑原さんが倫雅賞を受賞されたこともうれしいニュースでした。

●8月3日気鋭の写真研究家・小林美香さんによる「小林美香が読む~写真のバックストーリー」展のギャラリートークを開催しました。
ときの忘れものの写真コレクションを一点づつ論じたブログの連載「写真のバックストーリー」が生んだ展覧会でしたが、小林さんはその後も新たな連載「母さん目線の写真史」を開始、これも人気を集めています。


●8月の「殿敷侃 遺作展」は、恩師・久保貞次郎先生から手渡された長年の宿題でした。
遺作展とはいえ、展示したのは初期の版画作品が中心で、彼が生涯をかけた後半のインスタレーションについては今後の課題です。
来年は殿敷さんの再評価の動きが加速する予感がします。ブログに「殿敷侃が遺したもの」というコーナーを設けましたのでお読みください。


『殿敷侃 遺作展』図録2013年8月
15ページ
25.6x18.1cm
執筆:濱本聰(下関市立美術館館長)
図版:21点
価格:800円
●10月19日菅原一剛さんとゲスト・キュレターの仲世古佳伸さんによる「「菅原一剛_Blue」展ギャラリートークを開催しました。
近年写真に力を入れてきましたが、実はときの忘れものが写真を初めて展示(1995年11月)したのが菅原さんの作品でした。


●12月84歳の宮脇愛子先生の新作展はおかげさまで大盛況でした。
レセプションで槙文彦先生ご夫妻と宮脇先生
『宮脇愛子新作展2013』図録2013年12月
16ページ
25.7x18.3cm
図版:16点
※現代版画センター刊『PRINT COMMUNICATION No.84』(1982年9月)に収録された宮脇愛子と植田実の対談を再録
価格:800円
●クリスマスイブにジョナス・メカスさんが91歳のお誕生日を迎えました。
1983年に初めて日本にお招きして以来、たびたび個展を開催してきましたが、今回は新作10点とウォーホルやジョン・ケージ、オノ・ヨーコらの作品を交えた「ジョナス・メカスとその時代展」を開催し、会期中毎日「営倉」「ウォルデン」などのメカスさんの映像作品を上映しました。
曾孫ほどの若い人たちが連日来場してくれたのには感激しました。


あらためて、メカスさん、お誕生日おめでとう!
●今年も大阪、名古屋、ソウル、東京でのアートフェアへ出展しました。
2013年7月ART OSAKA
秋葉シスイ個展
2013年8月ART NAGOYA
左から五味彬、細江英公、宇田義久
2013年10月KIAF
左から磯崎新、安藤忠雄、光嶋裕介
KIAF野口琢郎さんと新作「Landscape#28」
2013年10月ULTRA
ディレクターとして展示を企画した尾立麗子。
ULTRA渡辺貴子さんと新作の《遠いところⅡ》。
2013年12月ART EDITION
ソウルには新澤悠が単身出張、孤軍奮闘しました。結果は売り上げゼロという残念なものでしたが、これもきっと明日への糧としてくれるでしょう。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
ざっと一年を振り返ってみましたが、営業という点では予期せぬ幸運ではありましたが「具体」に始まり「具体」で暮れた2013年でした。今まで海外からの反応は草間彌生がほとんどだったのですが、おかげさまで顧客層も大幅に広がり、無事年を越すことができます。
このブログは年中無休、休まず更新し続けます。
皆さん、今年一年、お世話になりました。
どうぞ良いお年を。
明日の元旦は大竹昭子さんのエッセイです、続いて来年ときの忘れもので個展を予定している作家たちからの新春メッセージをお届けします。お楽しみに。
●冬季休廊のお知らせ
ときの忘れものは12月29日(日)~2014年1月6日(月)まで冬季休廊です。
新年は1月7日(火)から営業いたします。
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