2018年をふりかえって
2018年は磯崎新×倉俣史朗お二人の1980年代の回顧に始まり、弱冠29歳の佐藤研吾さんの初個展で幕を閉じました。いずれも建築がらみの展示でした。
画廊での展覧会、協力した展覧会、アート・フェアへの出展、主催または協力した建築ツアー、ギャラリー・コンサート、トークイベントなどなど、一年を振り返ります。
◆Arata ISOZAKI × Shiro KURAMATA: In the ruins
会期:2018年1月9日―1月27日
磯崎新のポスト・モダン(モダニズム)ムーブメントの代表作「つくばセンタービル」(1983年)に焦点を当て、磯崎の版画作品〈TSUKUBA〉や旧・筑波第一ホテルで使用されていた倉俣史朗デザインの家具他を展示。



◆版画の景色 現代版画センターの軌跡
2018年1月16日 (火) ~ 3月25日 (日)
主催/会場:埼玉県立近代美術館
会員制による共同版元として現代版画センターは1974~1985年に約80作家、700点のエディションを世に送り出しました。
全国各地で展覧会、頒布会、オークション、上映会、講演会、パネルディスカッション等を頻繁に開きましたが、今回の展覧会では埼玉近美が選んだ靉嘔など45作家、280点の作品と、11年間に発信された機関誌など資料が展観されました。
ときの忘れものは資料と作品を寄贈し、開催に協力いたしました。

出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄


現代版画センターの元スタッフたちもン十年ぶりに集まりました。


展覧会については東京国立近代美術館の大谷省吾先生(「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか)はじめ多数の方にご寄稿いただきましたが、3月24日ブログにその一覧を掲載しました。



◆ART STAGE SINGAPORE 2018
会期:2018年1月26日~2月28日
会場:シンガポール・マリーナベイサンズのEXPO Hall
出品:葉栗剛、秋葉シスイ、光嶋裕介、安藤忠雄、草間彌生、木原千春 他
アートステージ・シンガポールには3回目の出展です。会場は立地良し、アクセス良し、高級感もありました。



◆ハ・ミョンウン展
会期:2018年2月9日―2月24日
ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホルなど誰もが知っている20世紀を代表するポップアートを、再解釈・再構築して自らの作品に昇華させるハ・ミョンウン。近年では「KIAF」はじめ各地のアートフェアに出品するなど活動の場を広げ、今後の活躍が期待される韓国の若手作家です。
ときの忘れものでは2回目となる個展を開催しました。
ハ・ミョンウン先生は今回の個展のためにご夫婦で来日。画像は作品の細かな修正をしている所。

◆art on paper 2018
会期:2018年3月8日~3月11日
会場:アメリカ Pier 36, NYC
出品作家:瀧口修造、野口琢郎、瑛九、光嶋裕介、安藤忠雄、磯崎新、ル・コルビュジエ、木原千春、堀尾貞治、マン・レイ、料治幸子
昨年に続き、ニューヨークで開催されたArt on Paperに出展しました。
Art on Paper は紙物に限定したアートフェアです。





◆ART FAIR TOKYO 2018
会期:2018年3月8日~3月11日
会場:有楽町・東京国際フォーラム
NYのArt on Paperと同時期の開催となり、主力はアメリカへ。老兵二人と新人スタッフは有楽町のフェアへ、駒込の画廊も営業と、てんやわんやの一週間でした。
今年は国内外164ギャラリーが出展し、8日のプレビューを含め4日間の会期中、過去最多60,029人が来場したと事務局は発表しました。
たしかに来場者は多く、いつもなら必ずある「閑散とした時間」が全くなく、朝11時に開場するやいなや入場者が続々と訪れるといった毎日でした。
新発掘の植田正治のポラロイド写真18点を初公開。
他にも、平面では瑛九、松本竣介、オノサト・トシノブ、秋葉シスイ、ハ・ミョンウン。オブジェでは倉俣史朗、堀内正和、関根伸夫、舟越直木、宮脇愛子、加藤清之、篠田守男、若林奮を出品しました。
ときの忘れものブースは手前左。


◆植田正治写真展-光と陰の世界-Part II
会期:2018年3月13日―3月31日
NYと東京のアートフェアが終わるやいなや、画廊では植田正治の新発掘のポラロイド写真をはじめ、大判のカラー写真などいわゆる「植田調」ではない作品を展示しました。
新発掘のポラロイド写真については金子隆一先生に「もう一つの遊び――植田正治のポラロイド写真」をご寄稿いただきました。



◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第7回 愛といのち
日時:2018年4月3日(火)18:00~
出演:メゾ・ソプラノ/淡野弓子
スクエアピアノ/武久源造
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)
本来ならば去年の内に開催されていたハズの淡野弓子さんと武久源造さんによる第7回ギャラリーコンサートですが、冬に入ってから会場である画廊の廊下部分の冷え込みがあまりに酷かったため、桜も満開な春に開催しました。
左はスクエアピアノを演奏する武久源造さん。右はドイツ・リートの淡野弓子さん。
プロデューサーの大野幸さんは海外出張が入り、残念ながら欠席でした。
◆ボブ・ウィロビー写真展~オードリー&マリリン
会期:2018年4月10日―4月28日
本当なら生誕90年を記念して去年開催する予定でした。ところが急な青山からの立ち退きで有耶無耶になってしまい、結局1年ズレての開催に。
作家が生前プリントしたオリジナル写真と、息子のクリストファー・ウィロビー氏がオリジナルのネガをデジタルに取り込んで出力したエステート・プリント(アーカイバルデジタルピグメント)とともに展示しました。
オードリー・ヘプバーンとマリリン・モンロー、20世紀を代表する二大女優のどこかはかなげな表情を捉えたボブ・ウィロビーの腕はさすがです。

六月社から借りたマリリンとオードリーの資料は60冊にものぼった。
◆没後70年 松本竣介展
会期:2018年5月8日―6月2日
「没後70年 松本竣介展」はときの忘れものとしては二回目の竣介展ですが、おかげさまで連日各地からお客様でにぎやかでした。亡くなって70年も経ち、短い生涯ゆえ残された作品も少なく、ほとんど市場に出ないにもかかわらず、竣介人気は根強いですね。



松本竣介の関連書籍、カタログは引き続き販売中。
◆特集展示:6月のコレクション展
会期:2018年6月5日~6月9日
短い会期でしたがご来廊下さった皆様、ありがとうございました。
出品作家:安藤忠雄、瑛九、オノサト・トシノブ、駒井哲郎、瀧口修造、長谷川潔、ル・コルビュジエ、シャガール、平井進、他


◆70-80年代を彩ったポスター繚乱
会期:2018年6月12日―6月30日
23年前、編集事務所として借りていた青山の一軒家で、小さな版画展から始まったときの忘れものも300回目の企画となりました。
その記念すべき回は「70-80年代を彩ったポスター繚乱」、お客様への謝恩企画ということで特別価格でポスターを出品。連日多くの方でにぎわい出品ポスターのほとんどが売れました。
出品:磯崎新、猪熊弦一郎、草間彌生、栗山豊、佐伯俊男、菅井汲、杉浦康平、田名網敬一、花輪和一、林静一、細江英公、宮脇愛子、元永定正、横尾忠則、李禹煥、A.ウォーホル、クリスト、M.グレイヴス、ル・コルビュジエ、白南準、J.ミロ、ボイス、マン・レイ、K.へリング 他、



◆銀座Gせいほう「関根伸夫展」
会期:2018年6月18日―6月29日
主催/会場:銀座・ギャラリーせいほう
ときの忘れものが協力させていただき、関根伸夫先生の久しぶりの個展が銀座で開催され、新作絵画〈空相-皮膚〉を中心に、70-80年代の立体作品(石、ブロンズ)、1979年制作の水彩や1980年制作の象嵌作品などが展示されました。
ロスから帰国された関根伸夫先生を囲み、もの派の旧友など多くの方々が来廊されました。
新作についてのメッセージ(新作絵画「空相ー皮膚 Phase of nothingness-skin」のためのノート)はブログに掲載しました。
銀座せいほう外観



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個展終了後は駒込のときの忘れものの庭に関根伸夫先生の作品を展示しています。
自作とともに、関根伸夫先生。
◆高崎市のレーモンド建築ツアー
日時:2018年6月23日
場所:群馬県高崎市(旧・井上房一郎邸、群馬音楽センター)
講師:熊倉浩靖、塚越潤
この「レーモンド建築ツアー」は、文化のパトロンといわれた高崎の実業家・井上房一郎さんの生誕120年の記念すべき年ということもあり、ときの忘れものが主催、開催いたしました。
ツアーでは旧井上房一郎邸(1952年竣工、麻布笄町のレーモンド自邸の写し)と群馬音楽センター(1961年竣工、レーモンド設計)の二つを、塚越潤さん(高崎市美術館長)と、井上さんと近しかった熊倉浩靖さん(高崎商科大学特任教授)のお二人に案内していただきました。
コラージ7月号:1ページから「高崎と井上房一郎、レーモンド」特集(画面をクリックしてください)


◆特集展示:クリストと関根伸夫
会期:2018年7月5日~13日
お庭の関根伸夫作品とともに楽しんでいただける特集展示を開催。
クリストは版画だけでなく、希少なオリジナル作品も展示しました。
展示風景。関根伸夫の作品。右は"Phase of Nothingness-Skin 6"。左は”おちるリンゴ”
クリストの作品群。左の2作品はマスタバ。

会期中に柳正彦さんを講師に『クリストとジャンヌ=クロードの最新作「ロンドンのマスタバ」訪問報告会』を開催しました。


◆内間安瑆・内間俊子展
会期:2018年7月17日―8月10日
内間夫妻(ともに2000年死去)の遺した作品を多くの人に知ってもらい、太平洋をはさみ日米の架け橋ともなつた二人の事跡を記録し、伝えてゆくためご遺族の協力を得てカタログも作成。
今年の夏は記録的な猛暑となり、せっかくNYからご遺族が駆けつけてくださったにもかかわらず、ご来廊の方には申し訳ない会期となってしまいました。
ご遺族の内間安樹さんにはブログでエッセイをご執筆いただきました。
「My parents: A Reflection 追想:両親のこと」

神奈川県立近代美術館館長の水沢勉先生(右)と内間安樹さん。
水沢先生にはブログに「ふたりでひとり―内間安瑆と内間(青原)俊子」をご執筆いただきました。
埼玉県立近代美術館の鴫原悠先生(左)と、内間安樹・洋子ご夫妻

最終日、内間さんご一家と会食
◆吉田克朗 LONDON 1975
会期:2018年8月24日―9月8日
1975年に吉田克朗が制作12点組の銅版画集「LONDON Ⅱ」を展示。
アクリルケースに収められた12点のシートはもちろん、表紙、奥付、略歴などの印刷物も40年の歳月を感じさせない完璧なまでに美しいものでした。

埼玉県立近代美術館の平野 到先生に展覧会に際しエッセイ「無名から無限へ」をご寄稿いただきました。
多摩美術大学学長の建畠 晢先生(左から二人目)と、故吉田克朗先生のご子息の吉田成志さん(左から三人目)
◆ART FAIR ASIA FUKUOKA 2018
会期:2018年9月7日~9月9日
会場:ホテルオークラ福岡9階
出品作家:松本竣介、倉俣史朗、ハ・ミョンウン、木原千春、 瀧口修造、宮脇愛子、ロイ・リキテンスタイン、アンディー・ウォーホル、五味彬、オノサト・トシノブ、菅井汲、大沢昌助、堀内正和、木村茂
今年もホテルオークラ福岡で開催された「Art Fair Asia Fukuoka 2018」、2015年の第1回より連続出展しています。
年に一度、九州・中国地方のお客様にお目にかかれる機会として、毎年楽しみにしているフェアです。今年は過去最多となる2600名が来場、着実にフェアの実績を積み上げています。


フェア終了後、事務局の中野和加子さんに「ギャラリストが主役のアートフェア~ART FAIR ASIA FUKUOKA 2018」をご寄稿いただきました。
◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第8回
日時:2018年9月12日(水)18:00~
出演:武久源造、山川節子
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)。
エジプトから帰ってきた大野幸さんをプロデューサーに迎え、武久源造さんにスクエアピアノで19世紀前半、ロマン派の曲を演奏していただきました。
F.シューベルト 四手連弾のためのファンタジー へ短調 作品103では山川節子さんとの共演も。


◆野口琢郎展
会期:2018年9月20日―9月29日
ときの忘れものでは2012年に初めて野口琢郎さんの個展を開催しました。
今回は2014年に続き3回目の個展、駒込のコンクリートのハードな壁面に新作の〈Landscape〉や海と空のシリーズを中心に13点を展示しました。
初めてカタログを刊行し、金沢21世紀美術館館長の島 敦彦先生に「静謐な輝き―野口琢郎の箔画」をご寄稿いただきました。
京都から上京(? 下向かしら)する野口さんのために、画廊は初めて会期中無休とし、作家は毎日在廊しました。


光嶋裕介さん(左)と野口さん、箔を使ったコラボレーションも始まりました。
漆芸家の安東智香さんと。
◆倉俣史朗 小展示
会期:2018年10月9日―10月31日
倉俣史朗が生まれ育った、そして眠る駒込の地で「倉俣史朗 小展示」を開催。
青山から移転して一年と少し、展示には寸前まで四苦八苦しました。一週間前から20点以上も用意した額装作品(当然、全部は展示できない)をあっちに掛け、こっちに掛け替え、大小のオブジェ作品を三階にあるいは二階に移し、図書室の本箱(モンドリアンです)を空にして倉俣資料及び希少な絵葉書に展示換え、応接用のテーブルや椅子も思いきって撤収。
図書室の大きな窓にあった手すりも阿部勤先生の許可を得て撤去! 前日遅くにやっと最終的な展示が確定したという次第です。

「Cabinet de Curiosite(カビネ・ド・キュリオジテ)」。
この中に香水瓶「Perfume Bottle No. 3」を設置。
おかげさまで若い人たちがたくさん来廊されました。
倉俣研究の第一人者である近畿大学の橋本啓子先生のエッセイ「倉俣史朗の宇宙」の連載も始まりました。
『Sealing of rose(薔薇の封印)』 撮影:阿部勤
下は40年ぶりに発掘された版画の「無極I」、「無極Ⅱ」


◆ART TAIPEI 2018
会期:2018年10月25日~10月29日
会場:Taipei World Trade Center Hall One
出品作家:葉栗剛、野口琢郎、木原千春、作元朋子、倉俣史朗、安藤忠雄、磯崎新、光嶋裕介、ル・コルビュジエ
2007年から開催されているアート台北はよく売れると評判のフェアです。しかし先がまったく読めないのが海外アートフェア。今回は意外な作品に注目が集まったり、これはいけると思った作品がそうでもなかったり。

会場には作家の野口琢郎さんが参加してくれました。
◆真岡・久保講堂(遠藤新設計)建築ツアー
日時:2018年10月27日
主催:久保貞次郎の会
場所:栃木県真岡の久保講堂、久保記念館
講師:井上祐一
コラージ12月号:25ページから「真岡にて 久保貞次郎と遠藤新」特集(画面をクリックしてください)


今年は恩師久保貞次郎先生の23回忌でした。
久保先生の墓前にて靉嘔先生を囲んで記念撮影
◆光嶋裕介新作展―幻想都市風景 GOLD
会期:2018年11月8日―11月18日
幻想都市風景を描き続ける光嶋裕介は、2014年より度々越前和紙の本場・福井県武生に赴き、描くための和紙を自ら漉いています。
今年からその和紙に箔画作家・野口琢郎さんが箔押ししたコラボレーションによる幻想都市風景を多数制作。畳一畳分の和紙に描いた大作を含め新作13点をご覧いただきました。


ときの忘れものの空間の設計者・阿部勤先生(左)と光嶋裕介さん

左から、綿貫令子、名越康文さん、吉本ばななさん、綿貫不二夫

ゲストに中谷礼仁さん(右)を迎えてギャラリートークを開催。

◆一日だけの須賀敦子展
会期:2018年11月22日
会場:ときの忘れもの
主催:BOOKS青いカバ
没後20年。
未だに読者を魅了し「現役」の著作家であり続ける須賀敦子。
『須賀敦子の旅路』(文春文庫)の著者、大竹昭子さんが撮影した、須賀敦子と関わりの深いミラノ・ヴェネツィア、ローマの写真作品を展示。
BOOKS青いカバさんとの初のコラボレーション。一日限定の本屋さんになり、須賀敦子のほぼすべての本を展示販売し、夜には大竹昭子さんと植田実さんのトークイベントを開催しました。





◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第9回
日時:2018年11月24日(土)15:00~
出演:武久源造
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)
今回は、武久源造さんにバッハ(1685-1750)より少し年上のクーナウ(1660-1722)とクープラン(1668-1733)をチェンバロで演奏していただきました。


◆特集展示:岡本信治郎とオノサト・トシノブ
会期:2018年11月27日―12月8日
日本の前衛美術には「ユーモアがない」とはよく言われることですが、日本のポップ・アートの先駆的作家としてユーモラスな形態のなかにニヒルさを込めたシリーズを制作し続けてきたのが岡本信治郎です。
今回、ときの忘れもののメイン作家の一人であるオノサト・トシノブ先生と一緒に展示することに。


◆ART MIAMI 2018
会期:2018年12月4日~12月9日
会場:One Miami Herald Plaza @ NE 14TH STREET Downtown Miami
出品作家:葉栗剛、野口琢郎、木原千春、倉俣史朗、安藤忠雄、磯崎新、光嶋裕介、ル・コルビュジエ、草間彌生
29回目を迎えるアートマイアミに今年も出展しました。出展画廊数は約146で、日本からはときの忘れもの含めて3ギャラリーが参加しました。
昨年、初参加してみてフェアのレベルも高く、購入目的のお客様が多く(決断も早い)、手応えを感じたフェアだったので今年も出展することにしました。
結果は上々、光嶋裕介さんは6点完売という快挙!




◆佐藤研吾展―囲いこみとお節介
会期:2018年12月13日―12月22日
インド、東京、福島という複数の拠点を往還しながら創作活動に取り組んでいる建築家・佐藤研吾さんの初個展を開催しました。
自身でデザインし制作した家具としてのハコや、ピンホールカメラ(ハコ)とそれを使って撮影したハコの写真、またハコのドローイングなど、独自の世界観はときの忘れもの2018年を締めくくるにふさわしい展示でした。


中島晴矢さん(現代美術家)とのトーク
岸井大輔さん(劇作家)とのトーク
小国貴司さん(Books青いカバ店主)とのトーク。

週末も無休で開催した企画展ですが、それでも開催期間はたったの10日。にもかかわらず、開催したギャラリートークの数は5回というハイペース。
スタッフSのレポートをお読みください。
駆け足で振り返った2018年のときの忘れものでした。
それでは皆さん、良いお年を!
●本日のお勧めは高柳裕です。
高柳裕
「魚座」
1973年
凸版(作家自刷り)
イメージサイズ:40.0×50.1cm
シートサイズ:50.4×65.8cm
Ed.67 サインあり
*現代版画センターエディション
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●年末年始ご案内
ときの忘れものの年内営業は12月29日(土)まで。2018年12月30日(日)~2019年1月7日(月)までは冬季休廊いたします。
ブログは年中無休、毎日更新しますのでお楽しみください。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

2018年は磯崎新×倉俣史朗お二人の1980年代の回顧に始まり、弱冠29歳の佐藤研吾さんの初個展で幕を閉じました。いずれも建築がらみの展示でした。
画廊での展覧会、協力した展覧会、アート・フェアへの出展、主催または協力した建築ツアー、ギャラリー・コンサート、トークイベントなどなど、一年を振り返ります。
◆Arata ISOZAKI × Shiro KURAMATA: In the ruins
会期:2018年1月9日―1月27日
磯崎新のポスト・モダン(モダニズム)ムーブメントの代表作「つくばセンタービル」(1983年)に焦点を当て、磯崎の版画作品〈TSUKUBA〉や旧・筑波第一ホテルで使用されていた倉俣史朗デザインの家具他を展示。


◆版画の景色 現代版画センターの軌跡
2018年1月16日 (火) ~ 3月25日 (日)
主催/会場:埼玉県立近代美術館
会員制による共同版元として現代版画センターは1974~1985年に約80作家、700点のエディションを世に送り出しました。
全国各地で展覧会、頒布会、オークション、上映会、講演会、パネルディスカッション等を頻繁に開きましたが、今回の展覧会では埼玉近美が選んだ靉嘔など45作家、280点の作品と、11年間に発信された機関誌など資料が展観されました。
ときの忘れものは資料と作品を寄贈し、開催に協力いたしました。

出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄


現代版画センターの元スタッフたちもン十年ぶりに集まりました。


展覧会については東京国立近代美術館の大谷省吾先生(「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか)はじめ多数の方にご寄稿いただきましたが、3月24日ブログにその一覧を掲載しました。



◆ART STAGE SINGAPORE 2018
会期:2018年1月26日~2月28日
会場:シンガポール・マリーナベイサンズのEXPO Hall
出品:葉栗剛、秋葉シスイ、光嶋裕介、安藤忠雄、草間彌生、木原千春 他
アートステージ・シンガポールには3回目の出展です。会場は立地良し、アクセス良し、高級感もありました。


◆ハ・ミョンウン展
会期:2018年2月9日―2月24日
ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホルなど誰もが知っている20世紀を代表するポップアートを、再解釈・再構築して自らの作品に昇華させるハ・ミョンウン。近年では「KIAF」はじめ各地のアートフェアに出品するなど活動の場を広げ、今後の活躍が期待される韓国の若手作家です。ときの忘れものでは2回目となる個展を開催しました。
ハ・ミョンウン先生は今回の個展のためにご夫婦で来日。画像は作品の細かな修正をしている所。
◆art on paper 2018
会期:2018年3月8日~3月11日
会場:アメリカ Pier 36, NYC
出品作家:瀧口修造、野口琢郎、瑛九、光嶋裕介、安藤忠雄、磯崎新、ル・コルビュジエ、木原千春、堀尾貞治、マン・レイ、料治幸子
昨年に続き、ニューヨークで開催されたArt on Paperに出展しました。Art on Paper は紙物に限定したアートフェアです。





◆ART FAIR TOKYO 2018
会期:2018年3月8日~3月11日
会場:有楽町・東京国際フォーラム
NYのArt on Paperと同時期の開催となり、主力はアメリカへ。老兵二人と新人スタッフは有楽町のフェアへ、駒込の画廊も営業と、てんやわんやの一週間でした。今年は国内外164ギャラリーが出展し、8日のプレビューを含め4日間の会期中、過去最多60,029人が来場したと事務局は発表しました。
たしかに来場者は多く、いつもなら必ずある「閑散とした時間」が全くなく、朝11時に開場するやいなや入場者が続々と訪れるといった毎日でした。
新発掘の植田正治のポラロイド写真18点を初公開。
他にも、平面では瑛九、松本竣介、オノサト・トシノブ、秋葉シスイ、ハ・ミョンウン。オブジェでは倉俣史朗、堀内正和、関根伸夫、舟越直木、宮脇愛子、加藤清之、篠田守男、若林奮を出品しました。
ときの忘れものブースは手前左。

◆植田正治写真展-光と陰の世界-Part II
会期:2018年3月13日―3月31日
NYと東京のアートフェアが終わるやいなや、画廊では植田正治の新発掘のポラロイド写真をはじめ、大判のカラー写真などいわゆる「植田調」ではない作品を展示しました。新発掘のポラロイド写真については金子隆一先生に「もう一つの遊び――植田正治のポラロイド写真」をご寄稿いただきました。



◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第7回 愛といのち
日時:2018年4月3日(火)18:00~
出演:メゾ・ソプラノ/淡野弓子
スクエアピアノ/武久源造
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)本来ならば去年の内に開催されていたハズの淡野弓子さんと武久源造さんによる第7回ギャラリーコンサートですが、冬に入ってから会場である画廊の廊下部分の冷え込みがあまりに酷かったため、桜も満開な春に開催しました。
左はスクエアピアノを演奏する武久源造さん。右はドイツ・リートの淡野弓子さん。
プロデューサーの大野幸さんは海外出張が入り、残念ながら欠席でした。◆ボブ・ウィロビー写真展~オードリー&マリリン
会期:2018年4月10日―4月28日
本当なら生誕90年を記念して去年開催する予定でした。ところが急な青山からの立ち退きで有耶無耶になってしまい、結局1年ズレての開催に。作家が生前プリントしたオリジナル写真と、息子のクリストファー・ウィロビー氏がオリジナルのネガをデジタルに取り込んで出力したエステート・プリント(アーカイバルデジタルピグメント)とともに展示しました。
オードリー・ヘプバーンとマリリン・モンロー、20世紀を代表する二大女優のどこかはかなげな表情を捉えたボブ・ウィロビーの腕はさすがです。
六月社から借りたマリリンとオードリーの資料は60冊にものぼった。◆没後70年 松本竣介展
会期:2018年5月8日―6月2日
「没後70年 松本竣介展」はときの忘れものとしては二回目の竣介展ですが、おかげさまで連日各地からお客様でにぎやかでした。亡くなって70年も経ち、短い生涯ゆえ残された作品も少なく、ほとんど市場に出ないにもかかわらず、竣介人気は根強いですね。


松本竣介の関連書籍、カタログは引き続き販売中。◆特集展示:6月のコレクション展
会期:2018年6月5日~6月9日
短い会期でしたがご来廊下さった皆様、ありがとうございました。出品作家:安藤忠雄、瑛九、オノサト・トシノブ、駒井哲郎、瀧口修造、長谷川潔、ル・コルビュジエ、シャガール、平井進、他


◆70-80年代を彩ったポスター繚乱
会期:2018年6月12日―6月30日
23年前、編集事務所として借りていた青山の一軒家で、小さな版画展から始まったときの忘れものも300回目の企画となりました。その記念すべき回は「70-80年代を彩ったポスター繚乱」、お客様への謝恩企画ということで特別価格でポスターを出品。連日多くの方でにぎわい出品ポスターのほとんどが売れました。
出品:磯崎新、猪熊弦一郎、草間彌生、栗山豊、佐伯俊男、菅井汲、杉浦康平、田名網敬一、花輪和一、林静一、細江英公、宮脇愛子、元永定正、横尾忠則、李禹煥、A.ウォーホル、クリスト、M.グレイヴス、ル・コルビュジエ、白南準、J.ミロ、ボイス、マン・レイ、K.へリング 他、



◆銀座Gせいほう「関根伸夫展」
会期:2018年6月18日―6月29日
主催/会場:銀座・ギャラリーせいほう
ときの忘れものが協力させていただき、関根伸夫先生の久しぶりの個展が銀座で開催され、新作絵画〈空相-皮膚〉を中心に、70-80年代の立体作品(石、ブロンズ)、1979年制作の水彩や1980年制作の象嵌作品などが展示されました。ロスから帰国された関根伸夫先生を囲み、もの派の旧友など多くの方々が来廊されました。
新作についてのメッセージ(新作絵画「空相ー皮膚 Phase of nothingness-skin」のためのノート)はブログに掲載しました。
銀座せいほう外観


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個展終了後は駒込のときの忘れものの庭に関根伸夫先生の作品を展示しています。
自作とともに、関根伸夫先生。◆高崎市のレーモンド建築ツアー
日時:2018年6月23日
場所:群馬県高崎市(旧・井上房一郎邸、群馬音楽センター)
講師:熊倉浩靖、塚越潤
この「レーモンド建築ツアー」は、文化のパトロンといわれた高崎の実業家・井上房一郎さんの生誕120年の記念すべき年ということもあり、ときの忘れものが主催、開催いたしました。ツアーでは旧井上房一郎邸(1952年竣工、麻布笄町のレーモンド自邸の写し)と群馬音楽センター(1961年竣工、レーモンド設計)の二つを、塚越潤さん(高崎市美術館長)と、井上さんと近しかった熊倉浩靖さん(高崎商科大学特任教授)のお二人に案内していただきました。
コラージ7月号:1ページから「高崎と井上房一郎、レーモンド」特集(画面をクリックしてください)


◆特集展示:クリストと関根伸夫
会期:2018年7月5日~13日
お庭の関根伸夫作品とともに楽しんでいただける特集展示を開催。クリストは版画だけでなく、希少なオリジナル作品も展示しました。
展示風景。関根伸夫の作品。右は"Phase of Nothingness-Skin 6"。左は”おちるリンゴ”
クリストの作品群。左の2作品はマスタバ。
会期中に柳正彦さんを講師に『クリストとジャンヌ=クロードの最新作「ロンドンのマスタバ」訪問報告会』を開催しました。

◆内間安瑆・内間俊子展
会期:2018年7月17日―8月10日
内間夫妻(ともに2000年死去)の遺した作品を多くの人に知ってもらい、太平洋をはさみ日米の架け橋ともなつた二人の事跡を記録し、伝えてゆくためご遺族の協力を得てカタログも作成。
今年の夏は記録的な猛暑となり、せっかくNYからご遺族が駆けつけてくださったにもかかわらず、ご来廊の方には申し訳ない会期となってしまいました。ご遺族の内間安樹さんにはブログでエッセイをご執筆いただきました。
「My parents: A Reflection 追想:両親のこと」

神奈川県立近代美術館館長の水沢勉先生(右)と内間安樹さん。水沢先生にはブログに「ふたりでひとり―内間安瑆と内間(青原)俊子」をご執筆いただきました。
埼玉県立近代美術館の鴫原悠先生(左)と、内間安樹・洋子ご夫妻
最終日、内間さんご一家と会食
◆吉田克朗 LONDON 1975
会期:2018年8月24日―9月8日
1975年に吉田克朗が制作12点組の銅版画集「LONDON Ⅱ」を展示。アクリルケースに収められた12点のシートはもちろん、表紙、奥付、略歴などの印刷物も40年の歳月を感じさせない完璧なまでに美しいものでした。

埼玉県立近代美術館の平野 到先生に展覧会に際しエッセイ「無名から無限へ」をご寄稿いただきました。
多摩美術大学学長の建畠 晢先生(左から二人目)と、故吉田克朗先生のご子息の吉田成志さん(左から三人目)◆ART FAIR ASIA FUKUOKA 2018
会期:2018年9月7日~9月9日
会場:ホテルオークラ福岡9階
出品作家:松本竣介、倉俣史朗、ハ・ミョンウン、木原千春、 瀧口修造、宮脇愛子、ロイ・リキテンスタイン、アンディー・ウォーホル、五味彬、オノサト・トシノブ、菅井汲、大沢昌助、堀内正和、木村茂
今年もホテルオークラ福岡で開催された「Art Fair Asia Fukuoka 2018」、2015年の第1回より連続出展しています。年に一度、九州・中国地方のお客様にお目にかかれる機会として、毎年楽しみにしているフェアです。今年は過去最多となる2600名が来場、着実にフェアの実績を積み上げています。


フェア終了後、事務局の中野和加子さんに「ギャラリストが主役のアートフェア~ART FAIR ASIA FUKUOKA 2018」をご寄稿いただきました。◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第8回
日時:2018年9月12日(水)18:00~
出演:武久源造、山川節子
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)。エジプトから帰ってきた大野幸さんをプロデューサーに迎え、武久源造さんにスクエアピアノで19世紀前半、ロマン派の曲を演奏していただきました。
F.シューベルト 四手連弾のためのファンタジー へ短調 作品103では山川節子さんとの共演も。


◆野口琢郎展
会期:2018年9月20日―9月29日
ときの忘れものでは2012年に初めて野口琢郎さんの個展を開催しました。今回は2014年に続き3回目の個展、駒込のコンクリートのハードな壁面に新作の〈Landscape〉や海と空のシリーズを中心に13点を展示しました。
初めてカタログを刊行し、金沢21世紀美術館館長の島 敦彦先生に「静謐な輝き―野口琢郎の箔画」をご寄稿いただきました。京都から上京(? 下向かしら)する野口さんのために、画廊は初めて会期中無休とし、作家は毎日在廊しました。


光嶋裕介さん(左)と野口さん、箔を使ったコラボレーションも始まりました。
漆芸家の安東智香さんと。◆倉俣史朗 小展示
会期:2018年10月9日―10月31日
倉俣史朗が生まれ育った、そして眠る駒込の地で「倉俣史朗 小展示」を開催。青山から移転して一年と少し、展示には寸前まで四苦八苦しました。一週間前から20点以上も用意した額装作品(当然、全部は展示できない)をあっちに掛け、こっちに掛け替え、大小のオブジェ作品を三階にあるいは二階に移し、図書室の本箱(モンドリアンです)を空にして倉俣資料及び希少な絵葉書に展示換え、応接用のテーブルや椅子も思いきって撤収。
図書室の大きな窓にあった手すりも阿部勤先生の許可を得て撤去! 前日遅くにやっと最終的な展示が確定したという次第です。

「Cabinet de Curiosite(カビネ・ド・キュリオジテ)」。この中に香水瓶「Perfume Bottle No. 3」を設置。
おかげさまで若い人たちがたくさん来廊されました。
倉俣研究の第一人者である近畿大学の橋本啓子先生のエッセイ「倉俣史朗の宇宙」の連載も始まりました。
『Sealing of rose(薔薇の封印)』 撮影:阿部勤下は40年ぶりに発掘された版画の「無極I」、「無極Ⅱ」


◆ART TAIPEI 2018
会期:2018年10月25日~10月29日
会場:Taipei World Trade Center Hall One
出品作家:葉栗剛、野口琢郎、木原千春、作元朋子、倉俣史朗、安藤忠雄、磯崎新、光嶋裕介、ル・コルビュジエ
2007年から開催されているアート台北はよく売れると評判のフェアです。しかし先がまったく読めないのが海外アートフェア。今回は意外な作品に注目が集まったり、これはいけると思った作品がそうでもなかったり。
会場には作家の野口琢郎さんが参加してくれました。◆真岡・久保講堂(遠藤新設計)建築ツアー
日時:2018年10月27日
主催:久保貞次郎の会
場所:栃木県真岡の久保講堂、久保記念館
講師:井上祐一
コラージ12月号:25ページから「真岡にて 久保貞次郎と遠藤新」特集(画面をクリックしてください)


今年は恩師久保貞次郎先生の23回忌でした。
久保先生の墓前にて靉嘔先生を囲んで記念撮影
◆光嶋裕介新作展―幻想都市風景 GOLD
会期:2018年11月8日―11月18日
幻想都市風景を描き続ける光嶋裕介は、2014年より度々越前和紙の本場・福井県武生に赴き、描くための和紙を自ら漉いています。今年からその和紙に箔画作家・野口琢郎さんが箔押ししたコラボレーションによる幻想都市風景を多数制作。畳一畳分の和紙に描いた大作を含め新作13点をご覧いただきました。


ときの忘れものの空間の設計者・阿部勤先生(左)と光嶋裕介さん

左から、綿貫令子、名越康文さん、吉本ばななさん、綿貫不二夫

ゲストに中谷礼仁さん(右)を迎えてギャラリートークを開催。

◆一日だけの須賀敦子展
会期:2018年11月22日
会場:ときの忘れもの
主催:BOOKS青いカバ
没後20年。未だに読者を魅了し「現役」の著作家であり続ける須賀敦子。
『須賀敦子の旅路』(文春文庫)の著者、大竹昭子さんが撮影した、須賀敦子と関わりの深いミラノ・ヴェネツィア、ローマの写真作品を展示。
BOOKS青いカバさんとの初のコラボレーション。一日限定の本屋さんになり、須賀敦子のほぼすべての本を展示販売し、夜には大竹昭子さんと植田実さんのトークイベントを開催しました。





◆ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート第9回
日時:2018年11月24日(土)15:00~
出演:武久源造
プロデュース:大野幸
当日のプログラム(画面をクリックすると拡大します)今回は、武久源造さんにバッハ(1685-1750)より少し年上のクーナウ(1660-1722)とクープラン(1668-1733)をチェンバロで演奏していただきました。


◆特集展示:岡本信治郎とオノサト・トシノブ
会期:2018年11月27日―12月8日
日本の前衛美術には「ユーモアがない」とはよく言われることですが、日本のポップ・アートの先駆的作家としてユーモラスな形態のなかにニヒルさを込めたシリーズを制作し続けてきたのが岡本信治郎です。今回、ときの忘れもののメイン作家の一人であるオノサト・トシノブ先生と一緒に展示することに。


◆ART MIAMI 2018
会期:2018年12月4日~12月9日
会場:One Miami Herald Plaza @ NE 14TH STREET Downtown Miami
出品作家:葉栗剛、野口琢郎、木原千春、倉俣史朗、安藤忠雄、磯崎新、光嶋裕介、ル・コルビュジエ、草間彌生
29回目を迎えるアートマイアミに今年も出展しました。出展画廊数は約146で、日本からはときの忘れもの含めて3ギャラリーが参加しました。昨年、初参加してみてフェアのレベルも高く、購入目的のお客様が多く(決断も早い)、手応えを感じたフェアだったので今年も出展することにしました。
結果は上々、光嶋裕介さんは6点完売という快挙!




◆佐藤研吾展―囲いこみとお節介
会期:2018年12月13日―12月22日
インド、東京、福島という複数の拠点を往還しながら創作活動に取り組んでいる建築家・佐藤研吾さんの初個展を開催しました。自身でデザインし制作した家具としてのハコや、ピンホールカメラ(ハコ)とそれを使って撮影したハコの写真、またハコのドローイングなど、独自の世界観はときの忘れもの2018年を締めくくるにふさわしい展示でした。


中島晴矢さん(現代美術家)とのトーク
岸井大輔さん(劇作家)とのトーク
小国貴司さん(Books青いカバ店主)とのトーク。
週末も無休で開催した企画展ですが、それでも開催期間はたったの10日。にもかかわらず、開催したギャラリートークの数は5回というハイペース。
スタッフSのレポートをお読みください。
駆け足で振り返った2018年のときの忘れものでした。
それでは皆さん、良いお年を!
●本日のお勧めは高柳裕です。
高柳裕「魚座」
1973年
凸版(作家自刷り)
イメージサイズ:40.0×50.1cm
シートサイズ:50.4×65.8cm
Ed.67 サインあり
*現代版画センターエディション
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●年末年始ご案内
ときの忘れものの年内営業は12月29日(土)まで。2018年12月30日(日)~2019年1月7日(月)までは冬季休廊いたします。
ブログは年中無休、毎日更新しますのでお楽しみください。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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