今年もブログをご愛読ありがとうございました。
Eiq (9)
明日で366日、年中無休で毎日更新できたのは多彩な執筆陣の皆様と読み続けてくださった読者の皆さんのおかげです。
ときの忘れもののブログに2020年にご寄稿、ご登場いただいた皆さんは50人
感謝をこめてご紹介いたします(五十音順、敬称略、もの凄~く長いです)。

荒井由泰
荒井由泰恩地孝四郎駒井哲郎などのコレクター、福井県勝山の荒井由泰さんは、アートフル勝山の会という愛好家グループを主宰し長年にわたり美術の普及運動に尽力されています。このブログでは「マイコレクション物語」はじめ長年にわたり寄稿、今年から始まった新連載エッセイ私が出会ったアートな人たちは偶数月の8日に掲載しています。
連載の他にも単発で前衛美術家・斉藤陽子・TAKAKOとフルクサスもご寄稿いただきました。


石原輝雄
石原輝雄「マン・レイになってしまった人」と自称する通りマン・レイの世界的コレクター。ブログの常連寄稿者ですが、京都発の「美術館でブラパチ」(不定期の更新)で関西の重要な展覧会のレポートをご寄稿いただきました。執筆、印刷、製本まですべてひとりでやる銀紙書房の出版物は知る人ぞ知る人気の稀覯本です。


井戸沼紀美
井戸沼紀美連載陣では最年少寄稿者。はるばるジョナス・メカスさんを尋ねてNYまで行き、インタビューを敢行した突撃少女もいまや立派な社会人。メカスさん逝去の際には追悼文を寄稿していただき、東京と京都で展覧会・上映会を企画されました。今年から始まった映像に関する連載エッセイ二十二日の半券は隔月、奇数月の22日に更新します。広く知られていないような映画もご紹介してゆきますのでご期待ください。


井上春生
アメリカがコロナウイルス感染拡大で大変な事態になる直前に吉増剛造先生はNYに向かい、メカスさんを追悼する映画の撮影をされてきました。監督は「幻を見るひと」などで知られる井上春生(いのうえはるお)さん。2020年04月06日ブログで井上春生~映画「眩暈 Vertigo」(制作中)からのお願い事ですを寄稿されました。


井上真希
2018年11月22日に開催した「一日だけの須賀敦子展」に参加された翻訳家の井上さんは、内田春菊さん→大竹昭子さん→「一日だけの須賀敦子展」→ときの忘れものの建物(阿部勤設計)にたどり着いたということです。不思議なご縁で、「映像の中の建築・モニュメント」前編 クリスト・レイ像―シリル・コラール監督『野性の夜に』「映像の中の建築・モニュメント」後編 ノッサ・セニョーラ・ド・カボ教会―シリル・コラール監督『野性の夜に』をご寄稿いただきました。


今村創平
千葉工業大学建築学科教授の今村さんとは長年のお付き合いですが、今年は大分市美術館で開催された[磯崎新の謎]展と、大阪の国立国際美術館で開催された建てられない建築とパンデミック都市」~インポッシブル・アーキテクチュア展~の磯崎新、浅田彰公開対談に関するエッセイを執筆していただきました。


植田 実
植田実ブログへの寄稿はすでに100回を超える建築評論家の植田実先生には今年もたくさんのエッセイを執筆していただきました。
長期連載「本との関係」と、「美術展のおこぼれ」にくわえ「手紙 倉俣さんへ」がともに植田実のエッセイとして掲載されています。
ブログより以前のエッセイはホームページでお読みになれます。
ときの忘れものが数年がかりで取り組むエディション「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」では倉俣美恵子夫人とともに監修をお願いしています。
連載エッセイ手紙 倉俣さんへは毎月29日に更新します。


植野比佐見
e22279fb-s福島県立美術館と和歌山県立近代美術館で開催された『もうひとつの日本美術史ー近現代版画の名作2020』展は2020年を飾る重要な展覧会でした。
『紀伊半島を歩いて ロジャー・アックリング&ハミッシュ・フルトン』展(1996年)、『版画の「アナ」―ガリ版がつなぐ孔版画の歴史』展(2011年)など意欲的な企画展を手掛けてきた和歌山の学芸員・植野比佐見先生はブログ初登場。福島と和歌山で「もうひとつの日本美術史 近現代版画の名作2020」をご寄稿いただきました。
同展カタログは版画ファン必見、必読書です。


ヴィートウタス・ランズベルギス Vytautas LANDSBERGIS
ヴィートウタス・ランズベルギスブログやカタログに多くの方に寄稿していただきましたが、一国の大統領から原稿をいただいたのはランズベルギスさんが初めてです。コロナウイルス禍で開催した「ジョナス・メカス展」展に関連してヴィートウタス・ランズベルギスのエッセイ「メカス マチューナス フルクサス」を再録掲載しました。
1983年に初めてメカスさんをお招きして以来、4回来日されましたが亭主が最も印象深く思い出すのは1991年夏の二回目の来日のときのことでした。
ソ連のペレストロイカから始まったバルト三国の分離独立運動が大詰めを迎えていた時期でした。新宿の紀伊國屋ホールでの講演会が終わり、会場から出てきたとき、ちょうど街頭テレビの画面にソ連の軍事介入に抗議するバルト三国のニュースが流れていました。大勢の人々が丘に集まり、手をつなぎ(人間の鎖)、合唱することによって世界に独立を訴えている画面を食い入るように見つめていたメカスさんの姿を忘れられません。
軍事的圧力で脅すソ連に対し、銃ではなく歌声で、バルト三国の結束を訴え運動を主導したのがリトアニアでした。このとき国民を率いて独立に導き初代大統領に就いたのがピアノ教師だったランズベルギスさんです。メカスさんの名作『リトアニアへの旅の追憶』に流れる曲のピアニストです。


王 聖美
王聖美昨年からスタートした建築倉庫ミュージアムの王 聖美さんの連載エッセイ気の向くままに展覧会逍遥は隔月、偶数月の18日更新ですが、建築のみならず、ご自分の感性に響いた展覧会を自由に論じていただいています。期待に違わず、取り上げる展覧会も多彩で丁寧な取材に基づいたレビューは出色です。ときの忘れもののスタッフたちはカンニングペーパーよろしく王さんの原稿を片手に展覧会を見に行くのが倣いになりました。


大崎清夏
大崎清夏 (2)第19回中原中也賞を受賞した詩人の大崎清夏さんはブログ初登場。
現代美術や建築にもたいへん造詣が深いとうかがい、青いカバの小国貴司さんの紹介で知りました。
1月に「人間の居場所をすこし出て」を、コロナウイルス禍の10月には、ときの忘れものが初めて取り組んだインスタレーション展について「受託の痕跡として」~宮森敬子展よりをご寄稿いただきました。


太田岳人
太田岳人もう10年前になりますが『ドメニコ・ベッリ展によせて』をご寄稿いただいた太田岳人さんはイタリア未来派を専門とする気鋭の研究者です。日本ではほとんど知られていないドメニコ・ベッリの紹介に四苦八苦していた亭主に太田さんを推薦してくださったのは今は亡き上村清雄先生でした。
イタリア美術の本格的な紹介は初めてですが、連載エッセイよりみち未来派は偶数月の12日の更新です。専門性が高い分野ではありますが多彩なエピソードもおりまぜた「よりみち」が今後どこに続くかとても楽しみです。


大竹昭子
大竹昭子植田実先生とともに長期連載の常連(既に90回を超えました)である大竹昭子さんの連載エッセイ迷走写真館 一枚の写真に目を凝らすは毎月1日の更新で、2021年も大竹さんの連載で始まります。
書評やトークイベントの名手であり、小説も書く、著書多数の大竹さんは写真家としても活躍しています。
今年ときの忘れものがエディションした平嶋彰彦ポートフォリオ『東京ラビリンス』の監修を務め、卓抜な平嶋論「東京上空に浮遊する幻の街 平嶋彰彦写真展に寄せて」も執筆してくださいました。


大谷省吾
大谷省吾日本におけるシュルレアリスム研究で知られる東京国立近代美術館の大谷省吾先生には今まで野田英夫や松本竣介、瑛九などについてたびたび論じていただきました。
今年は昨年から全力で準備してきたアートバーゼル香港の「オノサト・トシノブ展」が新型コロナウイルス禍で中止となりがっくりしましたが、画廊では予約制をとり、YouTubeを利用したWeb展を開催してきました。映像制作は『月刊フリーWebマガジン Colla:J(コラージ)』の塩野哲也さんが担当し、<まるで実際に画廊で作品を見ているような>リアリティーを追求した動画に仕上がりました。「没後60年 第29回瑛九展」について大谷先生にウェブ上で見る瑛九晩年の点描作品をご執筆いただきました。


大藤敏行
03c633f6-s2019年9月から10月にかけて信州の軽井沢高原文庫で宮森敬子さんの個展が開催され、企画を担当された副館長の大藤敏行(おおとう としゆき)さんには昨年レビューをご執筆いただきました。今年は軽井沢高原文庫のブログで宮森さんの個展をご紹介くださり、ブログに『宮森敬子展より/資料・カタログ』を転載させていただきました。


小国貴司
小国貴司駒込の名所となりつつあるBOOKS青いカバの小国貴司さんの連載エッセイ「かけだし本屋・駒込日記」は毎月5日の更新です。
今春4月に青いカバさんとの共催で計画していた「一日だけのニューヨーク展」は大竹昭子さんの写真連作「ニューヨーク1980」の展示と、ニューヨーク関連の写真集の販売を行う予定でしたがコロナ禍で敢え無く中止。来年は無事開催できることを祈っています。


尾崎森平
尾崎森平昨年4月京都の中村さん、宮城の尾崎さん、福井の谷川さんという若い3作家を選び「Tricolore2019―中村潤・尾崎森平・谷川桐子展」を開催しました。
尾崎森平さんは祖父、父がともに版画家という家で育ち、<自分の生まれ育った現代の東北の景色や生活の記憶、ステレオタイプ化された地方や田舎のイメージを引き合いに作品を>制作しています。その視点のユニークさと、なかなかの論客なので、昨年から連載エッセイ「長いこんにちは」(全12回)をご執筆いただきました。


木下哲夫
木下哲夫新たに始めたWEB展では画廊の展示風景のほか、様々な映像を利用しています。8月の「ジョナス・メカス展」ではメカスさんの遺児セバスチャン・メカスさんから許可をいただきメカスさんの映画を使用し、メカス日本日記の会・木下哲夫さん(翻訳家)には、「ジョナス・メカスとの40年」についてお話しいただきました。
ブログでは『ジョナス・メカス「富士山へのみちすがら」リトアニアのパーカッションの調べに乗せて』を再録掲載しました。


木村理恵子
1579684500521栃木県立美術館で「ダンス! 20世紀初頭の美術と舞踊」、「エミール・ノルデ」(2004年)、「躍動する魂のきらめき 日本の表現主義」(2009年)、「没後30年 鈴木賢二展」(2018年)など意欲的な展覧会を企画されてきた木村理恵子先生に『山田耕筰と美術』展――新たな山田耕筰に出会うをご執筆いただきました。同展は多くの美術展が中止や延期に追い込まれる中、滑り込みセーフで間に合いました。早い時期から同館はユーチューブを使った動画を制作しており、今回の「山田耕筰と美術」もぜひご覧ください。木村先生が編集を担当された図録もお勧めです。


栗田秀法
栗田秀法今年は駒井哲郎生誕100年、駒井先生が敬愛したルドンの生誕180年にあたり、ときの忘れものでは数年前から版画史に屹立する二人の展覧会を計画してきました。特に駒井展については名古屋大学の栗田秀法先生にご指導を仰ぎ、「生誕100年 駒井哲郎展 Part1若き日の作家とパトロン」に寄せて/前編と、「生誕100年 駒井哲郎展 Part1若き日の作家とパトロン」に寄せて/後編をご寄稿いただきました。来年春に予定している「生誕100年 駒井哲郎展 Part2」もご期待ください。


光嶋裕介
光嶋裕介今年はときの忘れもの開廊25周年でした。記念の『第1回ときの忘れものエディション展―建築家たち』に光嶋裕介さんも出品し、作品については、戸田穣先生(昭和女子大学・環境デザイン学部環境デザイン学科)に論じていただきました。YouTubeときの忘れものチャンネルにて公開中です。
光嶋さん自身には「コロナ禍と近況報告」と、Artists Recently 第5回/光嶋裕介をご寄稿いただきました。


小泉晋弥
小泉晋弥茨城大学名誉教授の小泉晋弥先生には「刀根眞澄作品集」や「4 Winds2009展」のギャラリートークでお世話になってきましたが、今年は宮森敬子展ーSurfaces of Time 集められた時間と空間の表面たちで無観客ギャラリートーク をお願いしました。トークの様子はYouTubeに公開しています。
また2020年10月24日ブログで、facebookに書いてくださった展示の様子や感想を再録させていただきました。


小松崎拓男
小松崎拓男金沢美術工芸大学教授を昨年退官された小松崎拓男先生(現在は文教大学情報学部非常勤講師)に学生時代からの課題だったという松本竣介について長期連載をお願いしています。連載エッセイ松本竣介研究ノートは毎月3日の更新です。新年早々1月3日のブログをどうぞお楽しみに。


酒 航太
スタジオ35分 (1)一見すると写真屋さん、実態は夜しか開いていない(注意!)ギャラリー「スタジオ35分」。写真家にして、あるときはギャラリスト、あるときは酒場のマスター、酒 航太(さけ こうた)さんにはエッセイ駒井哲郎が新井薬師にやってくるをご寄稿いただきました。


佐藤研吾
佐藤研吾2018年末ときの忘れもので初個展を開催した佐藤研吾さんは今年も各方面から引っ張りだこの大活躍でした。
福島県大玉村を拠点(地域おこし協力隊)に、インド、東京、福島を往還しながら、創作活動に取り組んでおり、いま最も注目を浴びている若手建築家です。多彩な活動は「一般社団法人コロガロウ/ 佐藤研吾建築設計事務所」のサイトをご覧ください。
連載エッセイ大地について―インドから建築を考える―は毎月7日の更新です。


塩見允枝子
塩見允枝子東京藝術大学在学中から小杉武久らと「グループ・音楽」を結成し、即興演奏やテープ音楽に取り組んでいた塩見允枝子先生は、ナム・ジュン・パイクの紹介で1964年渡米しマチューナスが主導したフルクサスに参加。以来、郵便によるグローバルなイヴェント「スペイシャル・ポエム」のシリーズを開始し、声と言葉を中心にした室内楽も多数作曲しています。
音楽作品やパフォーマンスの他に、視覚詩、オブジェクト・ポエムなどその作品は多岐にわたります。
連載エッセイフルクサスの回想は毎月28日掲載です。あわせて稀少な塩見作品を特別頒布しています。


東海林 洋
3d206bca-sまさかあのポーラ美術館に瑛九の作品が、それも100号の油彩大作をはじめ、フォトデッサン、コラージュ合わせて6点もが展示されるなんて夢にも思いませんでした。2019年12月15日~2020年4月5日に開催された画期的な企画展を担当された学芸員の東海林先生にシュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の『シュール』をご寄稿いただきました。


ジョナス・メカス
メカスブログで再録掲載した故ジョナス・メカスさんのわたしたちはどこにいるのかは、2005年10月の4回目の来日時に刊行した『版画掌誌ときの忘れもの 第5号 』に寄稿していただいたもので、単行本未収録だった1966年の講演録です。
2021年1月6日から開催する新春企画『第2回エディション展/版画掌誌ときの忘れもの』では掲載された『版画掌誌ときの忘れもの 第5号 』を展示頒布します。


杉山幸一郎
杉山幸一郎スイスのピーター・ズントーのアトリエに勤務する建築家杉山幸一郎さんの連載エッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新ですが、いまやときの忘れもののブログで一番の人気です。各方面からも注目を集め、アーキテクチャーフォトでも隔月13日にエッセイを連載しています。ときの忘れものは今年ブログで初となる杉山さんのドローイング特別頒布会を開催しましたが、予想外の反響で驚きました。2021年夏は杉山さんの初個展を計画していますが、コロナウイルス禍の止まないスイスの状況が心配です。


髙木愛子
1cdadbc8-s湯島の国立近現代建築資料館から金沢の谷口吉郎・吉生記念金沢建築館に移られた髙木愛子先生はブログ初登場。金沢21世紀美術館や北陸新幹線の開通もあって、いまや現代美術、工芸、建築など多分野で注目を集める金沢ですが、中でも同館は人気スポットのようです。コロナウイルス禍で開催された「日本を超えた日本建築 - Beyond Japan - 」に関連して髙木愛子先生には「日本建築」で世界旅行!を寄稿していただきました。


土渕信彦
土渕信彦西の石原輝雄さん(マン・レイ)と並び東の土渕信彦さんも有数の現代美術のコレクターであり、瀧口修造研究の第一人者です。お二人ともブログの常連執筆者です。
長期連載中のエッセイ瀧口修造の本は毎月23日の更新ですが、一時中断し、ときの忘れもので来春開催を予定している「生誕100年 駒井哲郎展 Part.2 駒井哲郎と瀧口修造」にむけたエッセイ「駒井哲郎と瀧口修造」を特別掲載してます(数回の予定)。


戸田 譲
戸田穣金沢工業大学から昭和女子大学・環境デザイン学部に移られた戸田穣先生には、「開廊25周年 第1回ときの忘れものエディション展―建築家たち(WEB展)」に際して植田実先生とともに「建築家のドローイング」についてお話しいただきました。
YouTubeで建築史家・戸田穣先生のインタビューをぜひご覧ください。


中尾美穂
中尾美穂信州にあった池田満寿夫美術館で長年学芸員を務めた中尾美穂さんの連載エッセイときの忘れものの本棚からは奇数月の19日に掲載しています。ライフワークともいえる池田満寿夫研究にも期待しています。


中村惠一
中村惠一現代版画センターのシンポジウムに学生時代から参加していたという中村惠一さんは私たちの最も古い顧客の一人ですが、メールアートというムーブメントに参加し、コラージュ作品、視覚詩作品を制作する一方、新宿・落合地域の主に戦前の文化史に興味をもち研究を続け、それをエッセイにして発表されています。
学生時代を過ごした北海道への愛が根底にある連載エッセイ美術・北の国から(全12回)が8月に完結し、それを自家出版で刊行するなど精力的に活動されています。


中村 潤
中村潤京都で制作活動を行なっており、昨年のART OSAKAではトイレットペーパーを編んで造形したものや方眼紙を刺繡糸で刺したオブジェなどを出品した中村潤さん。
今年はコロナウイルスの蔓延でアートフェアなどは軒並み中止となり中村さんの作品を紹介する機会もありませんでしたが、9月15日ブログ『Artists Recently 第2回/中村 潤で近況を寄稿してくださいました。
来年秋にときの忘れもので個展を計画しています。


根岸文子
根岸文子今秋予定していたグループ展「Tricolore」の出品作家の一人、根岸文子さんはコロナウイルスが猛威を振るうスペインに1993年から在住し、制作しています。6月にお便り根岸文子 From Spainが届き、次いで8月15日ブログでArtists Recently 第1回/根岸文子 From Spainを寄稿していただきました。
いつ帰国できるかわからない状況ということもあり、「Tricolore2021―根岸文子・宇田義久・釣光穂展」は2021年春に延期としました。


野口琢郎
野口琢郎箔画家の野口琢郎さんは、ときの忘れものの海外戦略の重要なメンバーです。今年はバーゼルはじめ大半のアートフェアが中止となり、野口さんにとっても苦難の年となりました。
長期連載となったエッセイ「京都西陣から」(全72回)は7月に終了しましたが、コロナの影響下での近況を10月15日ブログArtists Recently 第3回/野口琢郎 ご無沙汰しておりますに寄稿していただきました。


ハ・ミョンウン(河明殷 HA Myoung-eun)
ハミョンウン韓国の若い世代を代表する女性アーティストのハ・ミョンウンさんは20世紀のポップアートを題材に、さまざまな素材のオブジェへと再解釈して、色鮮やかで独特の力を持った作品を制作されています。
2018年のときの忘れものでの個展「ハ・ミョンウン展」以来となりますが、11月15日ブログArtists Recently 第4回/ハ・ミョンウンに近況をご寄稿いただきました。早く事態が終息し、ハさんの三度目の個展が開催できることを祈るばかりです。


橋本啓子
橋本啓子数少ない倉俣研究者の近畿大学の橋本啓子先生には連載エッセイ倉俣史朗の宇宙(全9回)をご執筆いただきました。
来年は倉俣史朗没後30年です。まだまだお書きになりたいことがたくさんあるはず、橋本先生の連載再開を心より期待しています。


花田佳明
花田佳明神戸芸工大は副社長・尾立麗子の母校ですが(彼女は新卒でときの忘れものに入社しました)、恩師の一人花田佳明さんは愛媛県八幡浜にある日土小学校の保存運動に故・鈴木博之先生たちと長年取り組んでこられました。ブログでは建築家・松村正恒研究と日土小学校の保存再生をめぐる個人的小史(全9回)を連載していただきました。画像も盛りだくさんの大連載でした。この熱意があったからこそ、日土小学校は解体を免れ現役小学校として国の重要文化財の指定を受けるにいたりました。今も子供たちが毎日通い、年数回の見学会には全国から多数の見学者が訪れています。
壊すばかりではなく、保存と再生を考えることが日本の文化を豊かにするのではないでしょうか。


原茂
原茂写真の企画展に取り組んできた私たちに常に的確なアドバイスを寄せてくれたコレクターの原茂さんは、最も古くからのブログ執筆者で2005年から既に48回を数えます。昨年7月に開催した「H氏写真コレクション展」に連動して、ブログに全9回にわたり連載した「自身のコレクションの作品紹介」は読む人を圧倒しました。
今年は風間健介に関するエッセイArs longa, Vita brevis ~ギャラリーの壁にアジェと共に掛けられた「夕張」を想う~を寄稿していただきました。


平嶋彰彦
平嶋彰彦ときの忘れものからポートフォリオ『東京ラビリンス』を刊行し、74歳にして初個展『平嶋彰彦写真展 — 東京ラビリンス』を開催した写真家の平嶋彰彦さん。毎日新聞の同僚だった西井一夫さんとの共著『昭和二十年東京地図』に収録した写真による展示でした。
平嶋さんは『宮本常一 写真・日記集成』はじめ多くの書籍を手掛けた名編集者でもあります(「平嶋彰彦がつくった本」参照)。
連載エッセイ「 『東京ラビリンス』のあとさき 」は毎月14日に更新します。


本阿弥 清
中村惠一さんと同じく、「現代版画センター」の会員で、1980年代から現代美術の収集をスタートさせたコレクターの本阿弥清さんは都市環境デザイナー、美術評論家としても活躍されています。著書に『もの派の起源』(水声社 2016年)があります。
ご自身のコレクションである細江英公「薔薇刑」シリーズに関連して三島由紀夫没後50年『三島由紀夫と天人五衰展』に寄せてをご寄稿いただきました。


真子みほ
b9e8a4a3-sブログ初登場の真子みほ先生は練馬区立美術館の学芸員。ご自身で企画された没後10年 品川工展についてレビューをご寄稿いただきました。
同展は小規模でしたが創作版画から現代美術へ展開した品川工の再評価を目指す好企画でした。


三上豊
三上豊「生誕100年 駒井哲郎展 Part1 若き日の作家とパトロン」出品作品は1950年代から70年代にかけて絵の具会社や画廊を経営していたM氏旧蔵の作品です。ときの忘れものは2016年にも「山口長男とM氏コレクション展」を開催しました。
その折のカタログにご執筆いただいた三上豊先生の王様クレヨンの作家たちを再録掲載しました。


宮森敬子
宮森敬子春に個展を予定していたアメリカ在住の宮森敬子さんは帰国もままならず、ようやく『宮森敬子展 — Surfaces of Time 集められた時間と空間の表面たち』が実現したのは9月でした。ときの忘れものにとっては阿部勤先生設計の空間を生かした初めてのインスタレーションでした。
個展に合わせてブログで連載エッセイゆらぎの中で(全12回)をご執筆いただきました。


柳 正彦
柳正彦2今春5月、クリストが急逝しました。
亭主が15歳の柳少年とめぐり合ったのは40数年前。中学生でギャラリーに出入りする早熟な天才コレクターは大学卒業後、渡米してクリスト&ジャンヌ=クロードのスタッフとして活躍し、いまは湯島でアート・ショップ Store Front を主宰しています。
連載エッセイアートと本、アートの本、アートな本、の話しは毎月20日の更新です。クリストとの思い出も綴られています。


山上紀子
今年は駒井哲郎先生の生誕100年、駒井先生が敬愛したルドンの生誕180年ということで、念願だったルドンの『聖アントワーヌの誘惑』を中心とする版画展を年末ぎりぎりに開催することができました。
ブログ初登場、大阪市立大学都市文化研究センターの山上紀子(やまじょう のりこ)先生のご専門はフランス近代美術史で、特にルドンについては幾つもの論考をものされています。
山上先生にはオディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第3集についてをご寄稿いただきました。謎だったヴォラール版発刊の経緯についても解明してくださり、たいへん勉強になりました。記して謝意を表します。


吉原英里
吉原英里ブログ初登場の吉原英里さんは、1983年から帽子やティーカップ、ワインの瓶など身近なものをモチーフに、独自の「ラミネート技法」で銅版画を制作し、2001年から版画を組み入れた油彩の発表を始めました。
来年2021年春にときの忘れもので個展を開催する予定ですが、それまでにコロナウイルスの感染が収まっていることを願うばかりです。
連載エッセイ不在の部屋は毎月25日に更新します。



若林 良
『ジョナス・メカス論集 映像詩人の全貌』小ブログ初登場、映画批評の若林良さんには、ご自身が編集を担当された日本で初めてのメカス論集『ジョナス・メカス論集 映像詩人の全貌』発刊をご寄稿いただきました。
因みに同書はneoneo編集室からドキュメンタリー叢書の第一巻として刊行され、亭主もメカスさんの初来日について駄文を寄せました。
執筆:ジョナス・メカス、井戸沼紀美、吉増剛造、井上春生、飯村隆彦、飯村昭子、正津勉、綿貫不二夫、原將人、木下哲夫、髙嶺剛、金子遊、石原海、村山匡一郎、越後谷卓司、菊井崇史、佐々木友輔、吉田悠樹彦、齊藤路蘭、井上二郎、川野太郎、柴垣萌子、若林良


以上、今年のブログ執筆者50人のご紹介でした。漏れはないと思うのですが・・・(不安)。
最後までお読みいただきありがとうございます。

●現在、テーマ別に月一回、または隔月でエッセイを連載しているのは以下の皆さんです。
大竹昭子のエッセイ「迷走写真館~一枚の写真に目を凝らす」は毎月1日の更新です。
小松崎拓男のエッセイ「松本竣介研究ノート」は毎月3日の更新です。
小国貴司のエッセイ「かけだし本屋・駒込日記」は毎月5日の更新です。
佐藤研吾のエッセイ「大地について―インドから建築を考える―」は毎月7日の更新です。
荒井由泰のエッセイ「私が出会ったアートな人たち」は偶数月の8日の更新です。
杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
太田岳人のエッセイ「よりみち未来派」は偶数月の12日の更新です。
平嶋彰彦のエッセイ 「東京ラビリンス」のあとさき は毎月14日の更新です。
王聖美のエッセイ「気の向くままに展覧会逍遥」は隔月・偶数月18日の更新です。
中尾美穂の連載エッセイ「ときの忘れものの本棚から」は奇数月の19日の更新です。
柳正彦のエッセイ「アートと本、アートの本、アートな本、の話し」は偶数月20日の更新です。
井戸沼紀美のエッセイ「二十二日の半券」は隔月、奇数月の22日の更新です。
土渕信彦のエッセイ「瀧口修造の本」は毎月23日の更新です。
吉原英里のエッセイ「不在の部屋」は毎月25日の更新です。
スタッフS海外ネットサーフィンは毎月26日の更新です。
塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」は毎月28日更新です。
植田実のエッセイ「本との関係」は毎月29日の更新です。
石原輝雄のエッセイ「美術館でブラパチ」は不定期の更新です。
来年もよろしくお願いいたします。

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●年末年始ご案内
ただいまときの忘れものは冬季休廊中です(12月27日[日]から2021年1月4日[月]まで)。
ブログは年中無休、毎日更新を続けますのでどうぞお楽しみください。
新年の営業は1月5日(火)からです。

◆ときの忘れものは「第2回エディション展/版画掌誌ときの忘れもの」を開催します(予約制/WEB展)。
会期=2021年1月6日[水]—1月23日[土]*日・月・祝日休廊326_a
『版画掌誌 ときの忘れもの』 は優れた同時代作家の紹介と、歴史の彼方に忘れ去られた作品の発掘を目指し創刊したオリジナル版画入り大型美術誌です。本展では第1号から第5号までをご覧いただきます。
第1号=小野隆生三上誠
第2号=磯崎新山名文夫
第3号=草間彌生パーヴェル・V・リュバルスキー
第4号=北郷悟内間安瑆
第5号=ジョナス・メカス日和崎尊夫

塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第2回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
AAA_0693塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。12月28日には第2回目の特別頒布会も開催しています。お気軽にお問い合わせください。


●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。